2017 Fiscal Year Annual Research Report
非局所処理に基づくデジタル画像の画質改善法の開発とその応用についての研究
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16J05060
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
松岡 丈平 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 助手 (80814110)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | ランダム値インパルス性雑音 / Non-local median filter / 雑音除去 / 非局所処理 / メモリコスト低減 |
Outline of Annual Research Achievements |
デジタルカメラ(カメラ搭載デバイスを含む)で撮影した画像には,撮影環境や撮影機器の特性上,本来の被写体には存在しない色(雑音)が発生する.この雑音による劣化は視認性や画像の解析性を低下させてしまう.現在,デジタル画像を利用する機会の増加に伴い,画像処理による雑音除去が望まれている.本研究では,デジタルカメラで撮影した画像に対して後処理を施すことで,雑音による劣化が発生する前の画像に近づける手法(雑音除去法)を開発することを目的とする. 当該年度では,非局所処理フィルタをハードウェアへ実装するための足掛かりとして,処理実行時のメモリコスト低減を目的とした研究を行った.非局所処理は,画像内から多数の局所領域(ブロック)を切り出し,ブロック同士の類似度に基づくことで構造保存性の高い雑音除去を実現している.その一方で,大量のブロックの類似度を計算する際に,膨大なメモリコストがかかる.平成27年度に提案したモノクロ画像を対象とした雑音除去手法(Switching non-local median filter)では,一つの画素を処理する際に,約400~約1600ブロックの類似度を計算する必要があった.このブロック数は,処理対象画素と各ブロックの距離に依存しており,処理対象画素から離れた位置のブロックを利用しようとすると,その処理に必要なブロック数が増えるという欠点があった.該当年度では,ブロック間の平均値と標準偏差に基づいた統計値マップを導入することで,距離に依存すること無く,一画素を処理する際に必要なブロック数をパラメータとして任意に調整可能な手法を提案した.その結果,処理後の画像の品質を保ったまま,メモリコストを10分の1まで低減することができた.これらの成果は,国内会議論文(1件)としてまとめた. 期間全体としては,学会誌論文2件,および国内会議論文2件の研究実績を示した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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