2017 Fiscal Year Annual Research Report
トカマクプラズマにおける燃料プラズマ-不純物ハイブリッド輸送コードの開発
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16J06169
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
矢本 昌平 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 境界層プラズマ / タングステン / シミュレーション / 不純物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,核融合発電実現に向けて,信頼性の高いプラズマ-不純物ハイブリッド輸送コードを開発することを目標に,以下の小目標を設定し,研究を行ってきた:1,SOLPS-ITER IMPGYRO統合コードの開発,およびさらなるモデル高度化,2,SOLPS-ITERによる不純物輸送結果とIMPGYROコードの計算結果の比較,3,タングステン壁による実験との比較による妥当性検討.本年度は,特に1について大きな進展があった. まず,モデルの高度化においては,従来の不純物輸送コードでは影響が無視されてきた熱力の運動論的効果を私が開発を行っている不純物輸送コードIMPGYROに導入し,その効果が無視できないことを示した.また,ITER機構にて開発中のSOLPS-ITERコードの不純物輸送モデルについても,ロシア・サンクトペテルグブルグ大学のグループが中心となり,高度化が行われた.そこで,平成30年3月7-9日にわたり,ITER機構を訪問し,IMPGYROモデルとの違いや,両コード間での結果の比較等の議論を行い,さらなるITERとの不純物輸送に関する共同研究を進めていくことで同意を得た. 高度化したIMPGYROコードを用い,ITERの典型的な運転シナリオにおける不純物輸送の予測計算を行った.その結果,ダイバータが部分デタッチ状態の運転においては,タングステンの炉心への侵入は抑えられることがわかり,一方で,高リサイクリング状態の場合では,タングステンの炉心への侵入が確認された.本結果は,タングステン不純物輸送の観点からのITER運転に対する重要な指針を与えるものであり,学術誌(Nuclear Fusion)に投稿・掲載された.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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