2017 Fiscal Year Annual Research Report
疾患iPS病態解析系のハイスループット化による孤発性疾患治療の実現化
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16J06437
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藤森 康希 慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | iPS細胞 / ALS / 孤発性疾患 / 病態モデル / 薬剤スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、100症例を目安とした患者iPS細胞樹立・分化誘導・疾患解析・薬効評価を一連の流れで可能とする多検体解析モデルの構築し、孤発性疾患治療の実現化を図る。 昨年度までの研究により、上述した多検体解析システムを稼働し32症例の孤発性ALS (SALS) 患者由来iPS細胞樹立と病態モデル構築が実施された。その他にも、変異違い二種 (FUS・TARDBP変異型) の家族性ALS (FALS) 患者iPS細胞由来モデルを用いたスクリーニングで選別されたALS治療薬候補#6 (Drug-6) を、SALSモデルに処置し薬効評価を実施した。 H29年度は、FALSの中で最も症例数が多いSOD1遺伝子変異型ALS(SOD1-ALS)患者よりiPS細胞を樹立し、病態解析ならびにSOD1-ALS以外のFALSモデル・SALSモデルとの比較解析を実施した。各FALS責任遺伝子に特徴づけられる表現型を基にin vitro SALS症例分類機構を構築した。さらに、神経突起長変動と細胞障害性を指標とした”in vitro SALS病態進行”によるSALS症例分類機構を併せて構築した。上記二種の分類機構と各症例の臨床症状との対応関係についても検討し臨床とiPS細胞由来モデルとの相関関係を見出している。以上のような表現型に基づいたSALS細分類機構に対して、さらにDrug-6に対する反応性を新たに組み込むことで、in vitro表現型と薬剤反応性における新たな対応関係を見出した。このようにして細分類された32症例のSALSモデルにおいて、Drug-6反応性の有無と表現型の深刻さ・特異性から症例を選別し、網羅的遺伝子発現解析を実施した。その結果から、Drug-6反応性を有し、in vitro病態がより深刻なSALSモデル(症例)において特徴的な病態パスウェイを同定することに成功した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
新聞報道3件 ①日刊工業新聞、iPS細胞の分化促進、2017年10月27日、②読売新聞、iPS細胞から運動神経の束作製、2017年11月1日、③日経新聞、iPSで細胞期間半減、2017年11月6日
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Research Products
(5 results)