2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16J06573
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
桑原 令 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | ランゲルハンス氏島 / 膵島 / 糖尿病 / 血糖値 / 細胞移植 / 皮下移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. マウスモデルにおける皮下膵島移植 各種抗体や遺伝子改変種が豊富なマウスモデルの確立によって、本研究における膵島生着機構解明のためのより詳細な免疫学的解析が可能となる。ドナー:C57BL/6(B6)マウス、レシピエント:BALB/cマウスの組み合せを検討した。BALB/cマウスの鼠蹊部皮下に塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)-ヘパリン担持アガロースロッドを埋入し、4日後に薬剤によって糖尿病を誘発した。bFGF-ヘパリン担持アガロースロッドをBALB/cマウスの皮下に8日間作用させることで血管が形成された。その部位へB6マウス膵島を移植することで、免疫抑制剤を一切使用することなく10匹中8匹のレシピエントの血糖値が100日以上正常化した。移植120日後において移植膵島が皮下で生着していたことが組織学的に検証された。これらの結果から、マウスモデルにおいても本手法の有用性が示され、本研究における免疫抑制剤非投与下において皮下に移植した同種異系膵島の長期生着が種を超えた現象であることが示唆された。 2.生体吸収性デバイスの開発 昨年度に引き続き、本手法をより低侵襲化するために生分解性デバイスを開発し薬剤を投与することで、糖尿病ラット皮下に膵島の移植部位を作製した。生体吸収性デバイスとしてbFGF-ヒアルロン酸ナトリウム水溶液混合液を、膵島の移植空間を確保する癒着防止剤としてゼラチン膜を用いた。デバイス埋入後7、37、67日の皮下組織から、埋入日数が進むにつれてゼラチン膜が分解吸収され、埋入67日で殆どが分解吸収されていたことが示された。昨年度の結果と併せて、デバイスの長期間留置や分解吸収が移植膵島の長期生着を阻害する可能性は少なく、免疫抑制剤非投与下で皮下に膵島が生着し得る環境形成に関してアガロースを用いた実験系と同等の効果が得られ、生分解性デバイスの有効性が示唆された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)