2017 Fiscal Year Annual Research Report
現代標準アラビア語と古典アラビア語の違い―受動文とそれに類する構文を中心に―
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16J06988
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
松尾 愛 東京外国語大学, 総合国際学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 受動構文 / 自動詞 / 受動態 / 派生形 |
Outline of Annual Research Achievements |
収集した古典アラビア語(CA)・現代書き言葉アラビア語(MA)の用例は構文別に、受動分詞CA519例MA128例、第7形動詞はCA51、MA267例、第8形動詞は963例、MA606例、第5形動詞はCA414例、MA953例、内部屈折による受動文はCA1141例、MA538例得られた。 第7形動詞は前置詞を伴う用例が多く得られた(CAで38.9%、MAで70%)。共通しているのは無生物を主語にとるものが半数以上を占め、動作を発生させる原因となるものが後続して明記されるか、その前文までに示されていることが多い。第8形はA)第I形自動詞が他動詞化(CA5.0%・MA18.6%)、B)自動詞が自動詞のままで意味が拡大・変化(CA10.0%・MA22.4%)、C)第I形他動詞が自動詞化(CA38.6%・MA30.6%)、D)第I形他動詞が他動詞のままで意味が拡大・変化または複他動詞化(CA43.6%・MA28.6%)となった。再帰とは考えることのできない動詞も多い。抽出した動詞の多くが再帰的中間態的であるとは言えない。第5形の大部分は自動詞である。受動分詞の名詞文は行為者が明らかであるものが多くみられる。MAの場合、付帯状況を示すwa-を伴う文が多いがCAでは見られない。 自動詞として用いられる動詞の場合CA・MA共通して第7形、第8形では動作を発生させる原因となるものが後続して明記されるか、その前文までに示されていることがあり自身の内在する力である動作を発現させているというよりも外的要因により動作が行われた(完了した)ことを示しているものが圧倒的に多いことも指摘できる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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