2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16J07002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 岳彦 東北大学, 東北アジア研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | ロシア帝国 / チベット仏教 / カルムィク人 / ブリヤート人 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度における調査・研究および研究成果発表は、ロシア帝国の東洋学者による仏教研究の系譜と対アジア政策の関係を明らかにするために、以下の通り実施した。4月16日、ベルリンで,カルムィク・ブリヤート研究を牽引してきたD.ショルコヴィツ氏と本研究課題に関する意見交換を行なった。5月18日、19日に、露独共同ワークショップ「ロシアにおける帝国と医療」がミュンヘン大学で開催され、研究発表にコメントを行なった。カルムィク人やブリヤート人の医療実践はロシア帝国中央においても注目されており、宗教政策と密接に結びついていたことはすでに報告者が明らかにしてきた。このワークショップを通して、ロシア帝国における東洋医学と権力の関係について意見交換を行い、研究課題のさらなる発展の余地を見出した。6月12日に、ハイデルベルグ大学のI.サブリン氏とソ連と仏教の関係性、とくにソ連におけるブリヤート人サンガについて意見交換を行ない、本研究課題との関連性を見出した。6月27日から7月7日まで、ウランウデとウランバートルで調査および研究成果の発表を行なった。ウランウデではブリヤート共和国国立公文書館、ロシア科学アカデミー・シベリア支部モンゴル学・仏教学・チベット学研究所を利用した。ロシア帝国とブリヤート仏教サンガの関係性について研究を牽引するN.ツェレンピロフ氏(カザフスタン、ナザルバエフ大学)、ロシア帝国の宗教政策に精通するP.ワース氏(アメリカ、ネバダ大学)、モンゴル史とロシア史を仏教的要素に注目して架橋しようとしているナツァグドルジ氏(モンゴル、モンゴル科学アカデミー歴史研究所)と4名で会い、本研究課題の更なる発展の可能性を議論した。また、6月30日と7月1日にウランバートルの第9回スラブ・ユーラシア研究東アジア大会において、上述のツィレンピロフ氏と仏教に関するパネルを組織した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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