2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16J07039
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀内 雄太 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
|
Keywords | Yip1Aタンパク質 / 膵β細胞 / インスリン分泌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題においては、膵β細胞において糖尿病態発症に関与する因子の探索を大きな目的として、関連候補であると考えられる膜タンパク質Yip1Aの機能解析を遂行した。 本年度における目標として、Yip1Aの発現抑制による影響が他のマウス膵β細胞由来培養細胞においても再現できるかの確認、及び、Yip1Aの具体的な作用メカニズムの解明、の二点を設定して研究を進めた。 まず、本研究で主に用いていたMIN6細胞と同じマウス膵β細胞由来の培養細胞であるBeta-TC-6細胞を用いてYip1Aの発現抑制が細胞に与える影響を確認したところ、MIN6細胞における結果とほぼ同様の傾向、すなわちグルコース刺激誘導性インスリン分泌量が低下することが確認できた。 Yip1Aの具体的な作用メカニズムの解明については、前年度における実験結果から、Yip1Aが膵β細胞における代謝、特にグルコースからATPを産生する過程に密接な関わりを有することが示唆されていたため、以前に所属研究室において実施されていた、Yip1A発現抑制とMIN6細胞の代謝変動との関係を調べた細胞内代謝産物の網羅的解析(メタボローム解析)の結果について再解析を行った。その結果、Yip1Aの発現を抑制した際に、細胞内のアミノ酸量に変動が生じることが確認できた。具体的には、Yip1Aの発現抑制によってアラニンの量が減少する一方で、アスパラギン酸量は増加し、また、グリシンの量が増加傾向にあることが確かめられた。また、TCA回路において中心的な役割を担うクエン酸が、Yip1Aの発現抑制によって有意に減少することも確かめられた。更には、Yip1A発現抑制時に細胞内のNADPH量が減少していたことから、関係する経路の攪乱も示唆された。 それぞれの代謝の素過程を司る個々の酵素とYip1Aの相互作用について、引き続き検証を行っている。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)