2017 Fiscal Year Annual Research Report
新規疾患特異的病因分子を標的としたシェーグレン症候群治療法の構築
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16J07704
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
飯塚 麻菜 慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / CD4+ T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
シェーグレン症候群 (Sjogren’s syndrome; SS) は、慢性唾液腺炎、涙腺炎を主徴とする臓器特異的自己免疫疾患である。標的臓器の導管、腺房周囲には自己反応性CD4+ T細胞の著しいリンパ球浸潤が認められ、腺房の破壊や萎縮により乾燥症状が引き起こされる。これまで自己抗体の検索からいくつかの自己抗原の候補が示唆されているが、T細胞が認識する自己抗原の多くは不明である。SSの発症に関わる病因CD4+ T細胞を同定し制御することは、疾患特異的治療法を開発する上で非常に有用である。そこで、SSと非常に類似した病態を呈する新規モデルマウス(RORγtトランスジェニック (Tg) マウス) を用いて、病因性T細胞の同定とその制御法について研究を行った。 これまでに、RORγt Tgマウスの唾液腺浸潤細胞をRag2欠損マウスに移入すると、唾液腺への再集積を認め、特徴的なTCR鎖を同定してきた。今年度は、B細胞が存在するCD3欠損マウスにおいて、同様の検討を行い、再集積するTCR鎖の解析を行った。 RORγt Tgマウスの唾液腺に浸潤したT細胞を分離し、CD3欠損マウスへ移入した。その結果、CD3欠損マウスの唾液腺に細胞浸潤が認められた。細胞移入後、唾液腺には、T細胞の浸潤のみならずB細胞の浸潤も観察され、SS様病態が誘導できた。病態形成初期に関与する病因T細胞を同定するため、浸潤したT細胞のTCR解析を行ったところ、特徴的なTCR Vβ、Vα鎖が集積することを見出した。CD3欠損マウスの唾液腺に浸潤する特徴的なTCRをクローニングした。TCRトランスジェニックマウスを作製するため、クローニングしたTCRをレトロウイルス感染により骨髄細胞にトランスフェクションし、放射線照射したマウスに移入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、CD3欠損マウスを用いて、SS様病態を誘導することができた。さらに、唾液腺炎の発症に関わるTCR鎖のクローニングに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
唾液腺炎発症に関わるTCR鎖を有するTCRトランスジェニックマウスを作製中である。今後は、病態解析を行う予定である。
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Research Products
(7 results)