2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Fundamental Study on the Design Theory of Ancient Egyptian Architecture: Documentation and Analysis of the Architectural Media
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16J07906
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安岡 義文 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(SPD) (20786496)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 建築史 / 古代エジプト / 美術史 / デザイン理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の2年度目では、日本―スイス交流事業の助成を受けて4月~8月の期間、ジュネーヴ大学古代科学研究所で研究滞在を行った。現地ではフィリップ・コロンベール教授の協力を得ながら、スイス国内の研究機関および欧州の美術館調査を潤滑に行うことができた。その結果、ジュネーヴ美術史博物館、チュービンゲン大学エジプト・コレクション、バーゼル古代博物館、フィレンツェ考古学博物館、ライプツィヒ大学エジプト博物館、パリのキュストディア財団、ブリュッセル美術史博物館などで、一次史料の記録およびデータ採集を行うことができた。 9月以降は、データの分析と成果発表に重心を移し、口頭発表や論文発表を行った。現在、最終年度における更なる論文発表を視野に入れて執筆活動に力を入れている。また来年度の前期に、補足調査を行う予定で、現在シカゴ、パリ、ブリュッセルの博物館を中心に調査準備を行っている。対象としていた、柱、祠堂、ファラオの彫像、スフィンクスに関する資料が十分集まり、エジプトの設計技法の精度の高い復元が期待できる。 また人脈を築き、研究者ネットワークを構築していくという観点からも、新たなポスドク研究環境である東京大学をはじめとして、ジュネーヴ大学での海外研究滞在、および数多くの博物館出張は大いに役立っている。具体的には、東京大学の受け入れ研究者である加藤准教授が編者として関わっている西洋建築史の著書の一部を分担執筆する機会や、ジュネーヴ大学の滞在中にドイツの考古学ジャーナルからの寄稿依頼に恵まれ、業績の発展につながった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書通りに2年度目は、データの収集から分析、対外的発表に移行しており、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
最初の2年間で得られたデータを元に、エジプトのデザイン理論を復元する。前期には若干の補足調査を行い、最終報告に必要なデータで足りない部分を補完する。後期は2~3か月程度の海外研究滞在を行い、文献資料調査を行い、審査付き論文への投稿および最終報告書の作成に力を入れていく。
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Research Products
(10 results)