2017 Fiscal Year Annual Research Report
抗動脈硬化作用のあるadropin分泌に必要な運動期間・量と運動効果機序の解明
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16J08331
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
藤江 隼平 立命館大学, スポーツ健康科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | adropin / 有酸素性運動 / 動脈硬化 / 中高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
最近、我々は健常な中高齢者の有酸素性トレーニングにより血中adropin濃度が増大し、その増大は動脈硬化度の低下や血管拡張物質である一酸化窒素(NO)の血中濃度の増大と関連があることを明らかにした。しかしながら、有酸素性トレーニングによって血中adropin濃度が増大する分泌組織や血中adropin濃度を増大させるのに必要な運動期間は明らかでない。そこで本研究では、有酸素性トレーニングによって血中adropin濃度が増大する分泌組織の同定および必要な運動期間を明らかにすることを目的とした。昨年度の研究成果として、加齢にともない低下するが、有酸素性トレーニングを実施することによって増大するといった血液中のadropinと同様の変動を示す組織は動脈血管であることを報告した。本年度は、健常な中高齢者17名を対象に自転車エルゴメータを用いて、1日45分、週に3回、60-70%最高酸素摂取量強度の有酸素性トレーニングを8週間実施し、トレーニング終了までに隔週で動脈硬化度の指標である頸動脈大腿動脈間脈波伝播速度(cfPWV)の測定および採血を実施し、血中adropin濃度およびNO濃度を測定した。その結果、血中adropin濃度は有酸素性トレーニング開始4週目以降で有意に増大し、血中NO濃度は有酸素性トレーニング開始6週目以降で有意に増大した。さらにcfPWVは有酸素性トレーニング開始6週目以降で有意に低下した。これらの研究成果から、健常な中高齢者における有酸素性トレーニングが血中NO濃度を増大および動脈硬化度を低下させるには少なくとも6週間の運動期間が必要であるが、血中adropin濃度は血中NO濃度の増大および動脈硬化度の低下よりも早期に増大し、少なくとも4週間の運動期間が必要であることを明らかにした。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(28 results)