2016 Fiscal Year Annual Research Report
層流剥離泡付近の圧力分布形成メカニズム解明と低レイノルズ数領域用の翼型最適化
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16J08480
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
LEE DONG HWI 東京大学, 工学(系)研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 低レイノルズ数 / CFD / LES |
Outline of Annual Research Achievements |
小型無人飛行機は翼弦長基準のレイノルズ数で1,000から100,000の低い領域で飛行する.この領域での翼型空力性能に大きな影響を及ぼす特徴的な因子の1つとして,層流剥離泡(Laminar Separation Bubble, LSB)の形成が挙げられる.LSB付近における表面圧力分布の一般的な特徴として,一定圧力分布になる領域,その後流には圧力が急に回復する領域があることが知られている.しかしLSBが形成されても上記のような典型的な特徴が現れない場合があることが報告され,このような現象まで包括的に説明できる圧力分布形成の物理的メカニズムの理解が不十分であった.そこで今年度はLSB付近の表面圧力分形成に関わる物理メカニズムを解明することを中心に研究を行った. まずLSB付近の表面圧力分形成に関わる物理メカニズムを解明に関して,平板長基準5%厚みの平板に対してLarge Eddy Simulationを行い,LSB特性を「定常層流剥離泡(LSB_S)」と「定常変動層流剥離泡(LSB_SF)」に分類した.そして主流方向圧力勾配方程式を導き,新しい視点から詳細な圧力分布形成メカニズムを解析した.はじめに,レイノルズ数に応じて剥離せん断層の発達具合が異なることにより表面付近で異なる粘性応力分布になることがLSB_SとLSB_SFの定常領域において異なる圧力分布特性を持つ理由であることを明らかにした.また,変動領域における急な圧力回復はレイノルズ応力の勾配輸送による壁面付近での強い粘性応力に起因すること,急な圧力回復にはレイノルズせん断応力の勾配輸送による壁面垂直方向の運動量交換が重要であることを示した.さらに,レイノルズせん断応力の勾配輸送は2次元成分が支配的な場合と3次元成分が支配的な場合があり,どちらが支配的であるかということよりも,その強さが重要であることを明らかにした.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)