2018 Fiscal Year Annual Research Report
面外駆動型の金属メタサーフェスを用いた超小型光位相変調器の開発
Project/Area Number |
16J08512
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
志村 崇 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 空間光変調器 / 可変位相差 / 構造性複屈折 / ナノグレーティング / メタサーフェス / MEMS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,可視光の高速光位相差変調が可能なマイクロスケールの光位相差変調器の開発を目的とし,可視光に複屈折を生じるAuナノグレーティングを駆動させることで光位相差変調を実現することを試みた。 今年度は,高速光位相差変調器の実現を目的として,静電駆動方式変調器の試作の光位相差変化及び透過率変化の性能を評価した。0~700 Vの電圧を印加したところ,0~200 Vの範囲において,入射光波長0.633 μmで,位相差変化量25.3°(21.5°~46.8°)を達成した。また,二次試作を利用した初期変形量と位相差の調査により,変位によって位相差が変化することを実験的に確認することに成功した。以上の結果より,静電駆動方式の試作によって,面外駆動型Au ナノグレーティングによる光位相差変調の実証に成功した。可変メタサーフェスによる位相差変化の実証は、可視光領域では世界初の成果である。これらの成果をまとめた論文をApplied Physics Lettersに投稿し,10月に公開された。 また,併行して電熱駆動方式の光位相差変調器の試作を行った.工程を改善することで,特別研究員採用以前の試作と比較しても,構造の破損等がほとんど生じない製作が可能となった。試作に0~2.9 Vの電圧を印加したところ,入射光波長0.532 μmで,位相差変化量-7.6°(86.2°~78.6°)を達成した。これより,電熱駆動方式についても,面外駆動型Auナノグレーティングによる光位相差変調の実証に成功した。 本研究によって,面外駆動型Auナノグレーティングによる光位相差変調器を世界で初めて実証した。より大きな位相差可変特性が得られれば,対象波長可変の広帯域波長板,マイクロサイズのレーザ制御素子,非侵襲デバイスへの組込など,将来の超小型で多機能な光学デバイスへの貢献に繋がることが期待できる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)