2018 Fiscal Year Annual Research Report
ルイス酸―塩基相互作用を利用した遠隔位選択的な炭素―水素結合変換反応の開発
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16J08903
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
若木 貴行 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | C-H変換反応 / ルイス酸塩基相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、昨年度までに開発した新規ピコリン酸アミド配位子を触媒に組み込み、位置選択的なC(sp3)-H変換反応の開発研究を進める予定であった。しかし、この数年で光触媒/水素原子移動(HAT)触媒のハイブリッド触媒系を用いたC(sp3)-H結合変換反応が開発され、研究計画を見直す必要が出てきた。この方法では、可視光室温という穏和な条件下に、これまで困難であったC(sp3)-H結合の変換を達成できるからである。そこで私は、光触媒/HAT触媒のハイブリッド触媒系を用いることで、遠隔位選択的なC(sp3)-H変換反応の開発に取り組むこととした。まず、私は新規HAT触媒の開発に挑戦した。私は、DNAの光開裂におけるリン酸ラジカルの働きに注目し、リン酸がHAT触媒として機能するのではないかと考え、研究を行った。その結果、光触媒/リン酸HAT触媒の新規ハイブリッド触媒系の開発に成功し、可視光室温という穏和な条件下にC(sp3)-H結合シアノ化反応の開発に成功した(Chem. Eur. J. 2018, 24, 8051.)。リン酸は容易にチューニングできるため、分子認識部位をリン酸に組み込むことで位置選択的なC(sp3)-H変換反応の開発が期待できる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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