2017 Fiscal Year Annual Research Report
ペプチドミメティクスを基盤とした創薬テンプレートの実践的合成法の開発と創薬応用
Project/Area Number |
16J08904
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小早川 拓也 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | ペプチドミメティック / ペプチド化学 / 有機合成化学 / 創薬化学 / クロロアルケン型ジペプチドイソスター |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度までに、ペプチドミメティックの創薬テンプレートとして有用な多種の(L,D), (L,L)型に相当する種々のクロロアルケン型ジペプチドイソスター(CADI)の合成法の開発に成功している。2017年度は、CADIの応用として、細胞接着因子であるαVβ3 integrinとvitronectinとのbindingを阻害する環状RGDペプチド(cyclo[-Arg-Gly-Asp-D-Phe-Val-])に対して、CADIの導入および活性評価を行った。 CADI含有-環状RGDペプチド(cyclo[-Arg-Gly-Asp-D-Phe-ψ[(Z)-CCl=CH]-Val-])は2016年度までに開発した合成法およびFmoc固相合成法によって合成を達成した。また、合成したCADI含有-環状RGDペプチドはαVβ3 integrin-vitronectinとの阻害実験にて評価を行ったところ、親ペプチドよりも高い阻害能を有しており、ペプチドミメティックの有効性について示すことができた。 本ペプチドミメティックの活性向上の考察として、NMR 測定による距離と二面角の拘束を掛けての分子動力学計算(MDシュミレーション)による立体配座の解析を行い、分子の揺らぎの指標となるRMSD値の算出を行った。計算の結果、クロロアルケン骨格を有する環状RGDペプチドは親ペプチドと比較して、分子構造の揺らぎが小さいことが示唆された。したがって、クロロアルケン骨格を導入することで、環状ペプチドの全体構造がより剛直になり、αVβ3 integrinとの相互作用が向上したために、阻害値能も上がったものと考えられる。 上記のように、2017年度はCADIを基盤としたペプチドミメティックを活用することで、ペプチドを起源とした分子の機能向上を明らかとしており、今後のペプチド創薬に大きく貢献できると考えられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)
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[Presentation] HIV潜伏感染維持・再活性化の分子機構の解析と潜伏感染細胞除去に有効な新規治療法の開発2017
Author(s)
松田幸樹, 服部真一朗, 土屋亮人, 小早川拓也, 大橋南美, 野村 渉, 原田恵嘉, 佐藤賢文, 吉村和久, 玉村啓和, 満屋裕明, 前田賢次
Organizer
第65回日本ウイルス学会学術集会
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[Presentation] Development of CD4 mimics for enhancement of activity of HIV neutralizing antibodies2017
Author(s)
Masuda A, Harada S, Takahama S, Takahashi K, Konno K, Kobayakawa T, Himeno A, Miura T, Kuwata T, Matsushita S, Yoshimura K, Tamamura H.
Organizer
18th KUMAMOTO AIDS Seminar
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[Presentation] Development of novel therapeutics to eliminate latently infected cells by LRAs toward HIV cure2017
Author(s)
Matsuda K, Hattori S, Tsuchiya K, Kobayakawa T, Ohashi N, Nomura W, Harada S, Satou Y, Yoshimura K, Tamamura H, Mitsuya H, Maeda K.
Organizer
18th KUMAMOTO AIDS Seminar
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[Presentation] HIV 潜伏感染維持・再活性化の分子機構の解析と潜伏感染細胞除去に有効な新規治療法の開発2017
Author(s)
松田幸樹, 服部真一朗, 土屋亮人, 小早川拓也, 大橋南美, 野村 渉, 原田恵嘉, 佐藤賢文, 吉村和久, 玉村啓和, 満屋裕明, 前田賢次
Organizer
第27 回抗ウイルス療法学会学術集会・総会
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