2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Dual-source Cone-beam CT for High Precision Radiation Therapy
Project/Area Number |
16J08928
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊良皆 拓 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
|
Keywords | コーンビームCT / 動体追尾技術 / 腫瘍検出 / 三次元位置検出 / 高精度放射線治療 / デュアルエナジーCT / メタルアーチファクト低減 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、デュアルソースコーンビームCT(CBCT)を用いて、①四次元CBCTのマーカーレス間接型動体追尾照射への応用、②デュアルエナジーCBCTによる臓器位置照合の高精度化を行う。 ①登録症例18例に対し1-3回の4D-CBCT撮像を行い、同時に腹壁の上に置いた赤外線反射マーカにより体外の呼吸信号を得た。各透視画像上で金マーカを検出するアルゴリズムを開発・実装した。腫瘍に最も近い金マーカの動きを体内の呼吸信号とし、その金マーカと最も動きの相関が悪い金マーカを標的とした。体内及び体外の呼吸信号を、その強度及び周期を位相分けし、(体内,強度)、(体内,周期)、(体外,強度)の組み合わせによる4D-CBCT画像を作り、各位相で「真の3次元位置」と「再構成された3次元位置」の最大絶対誤差(MaxE)を求めた。頭尾方向ではMaxEの中央値の中央値で(体内,強度)が他の2つの再構成法に比べ有意に精度良く標的の三次元位置を再構成できていることが分かった。この結果を英文雑誌に投稿し受理されている ②実効原子番号測定法の開発を5×5 cm2の平面検出器を用いて実験を行った。測定物質は人体組織等価物質11種類を用い、その結果2%以内で実効原子番号を測定することができた。また2種類のエネルギーで撮像し再構成した画像を重みをつけて加算する仮想単色X線画像作成法も開発し、メタルアーチファクトの低減が可能か評価した。測定物質は直径2 cmのアクリル円柱に2本のチタン棒が挿入されているファントムで、エネルギーの組み合わせとして60-140を用いた。真値との相対誤差がゼロになる評価とコントラスト評価を組み合わせたFigure-of-merit(FoM)を提唱した。提案したFoMを用いて各エネルギーの組み合わせを評価したところ、(60,100)の組み合わせが最も適していることが分かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4D-CBCT研究については4D-CBCTの再構成精度について論文化済みであり、4D-CBCTの撮像で得られた透視画像上での標的検出についても研究を進めているため。 デュアルエナジーCBCTによる実効原子番号測定法、仮想単色X線画像作成法は基礎実験を行い放射線治療における評価指標の提案まで行っているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
①4D-CBCTからは8つの位置から得られないが、透視画像からは標的位置をより細かく知ることができる。透視画像上で標的位置を検出するアルゴリズムはすでに開発・実装しているが、角度によって標的が見えない場合標的位置を腹壁の動きから推定する必要があるため、推定アルゴリズム開発を行う。 ②実効原子番号測定、及び仮想単色X線画像作成を人体用である30x40 cm2の検出器を用いて行う。現在のデータ取得法は臨床現場では実現が難しいため、現場に即したデータ取得法の開発も並行して行う。
|