2018 Fiscal Year Annual Research Report
全シス置換シクロプロパンの一般的構築法の開発と天然物合成への発展
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16J09128
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安井 基博 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | 第四級アンモニウム塩 / 相関移動触媒 / 不斉合成 / 有機触媒 / ストリゴラクトン / アセタール / ブテノリド / avenaol |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】 ストリゴラクトン(SL) は植物が産生する植物ホルモンで、生物活性として、根寄生植物ストライガの発芽刺激作用を有する点で近年注目されている。一般構造として、D環部のブテノライドγ位(2’位)の不斉中心はR体であり、対応するエピマーに比べてR体は生物活性が高いことが知られている。また、天然から供給されるSLは植物ホルモンという特性上、著しく少なく、化学合成による試料供給が求められている。その一方、SLのD環部を直接的・立体選択的に導入する手法は1例のみで、収率・立体選択性について改善の余地があり、新規方法論の開発が望まれる。申請者は、キラル相関移動触媒を用いることで、代表的なSLであるGR24をその前駆体エノールから48%収率、83:17 dr でジアステレオ選択的に合成することに成功していた。 【当該年度の研究成果】 より詳細な検討を行うため、アキラルなエノールを用いて触媒および溶媒検討を行った。その結果、高収率・高立体選択的にキラルアセタールを合成することに成功し、その基質一般性についても確認することができた。また、アキラルなエノールを用いて検討した結果、本触媒はα-配向型のエノール(strigol型エノール)にマッチ、β-配向型のエノール(orobanchol型エノール)にミスマッチであることが分かった。 開発した不斉アセタール化を応用し、当初の目的であった立体選択的SL合成法へと展開した。GR24前駆体エノールを基質とした際には86%収率、91:9 drでGR24を与え、過去に報告された収率・立体選択性を上回った。また、本法を利用して非典型SLであるavenaolの不斉合成を行い、その絶対立体配置を決定した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)