2017 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学反応を利用した新奇コアシェル構造ナノシートの創製と燃料電池用触媒への応用
Project/Area Number |
16J09715
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
滝本 大裕 信州大学, 先鋭領域融合研究群環境・エネルギー材料科学研究所, 助教(特定雇用) (60806529)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | コアシェル構造ナノシート / 燃料電池用電極触媒 / 酸素還元反応活性 / アンダーポテンシャルデポジション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,高比表面積かつ優れた安定性を有するRu 金属ナノシート表面にPt原子層を析出した、RuコアPtシェル構造ナノシートを合成することである.前年度までに,RuコアPtシェル構造ナノシートを調製に成功した.さらなる触媒活性と耐久性の向上に向けて電極触媒調製を検討する課題が見つかった.種々の調査から活性と耐久性の向上には,平滑なPt原子層を作成することで,課題克服できる可能性を見出した.そこで本年度は,平滑なPt原子層を堆積できる条件を抽出することを目的とし,中性電解液中で平滑なPt原子層を基板上に堆積可能か検討した.銅のアンダーポテンシャル析出法(Cu-UPD法)を利用して多結晶金基板でPt原子層の堆積挙動について調査した. 電解液に硫酸と硫酸ナトリウムを使用し,pH(酸性と中性)に対するPt原子層の表面ラフネスについて検討した.どちらのpH条件でもCu-UPD電位は変化ないことを確認した.また,硫酸ナトリウムではCuイオンの拡散速度が遅いことがわかった.したがって,Cu-UPD時間が硫酸より長いことを明らかにした.Cu-UPD原子層を作製した後,Ptイオンとの置換析出反応を試みた.その結果,中性電解液中でPt原子層を堆積させることで平滑なPt原子層を作成できることを見出した.酸性電解液中では,Pt多原子層を堆積させる際,Cuイオンとプロトンの両方が堆積する.これにより表面ラフネスが大きな(平滑でない)Pt原子層が堆積すると考えた.一方で中性電解液中では原理的にCuイオンしか堆積しないので,平滑なPt原子層を作成可能であると考えた.以上の結果から,本研究課題の目的実現に必要な明らかにする点をすべて明らかにできた.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)