2018 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光プローブライブラリーを用いた癌イメージング蛍光プローブの創製と創薬への展開
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16J09996
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗木 優五 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Keywords | カルボキシペプチダーゼ / がんイメージング / 蛍光プローブ / ProTide |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度開発したカルボキシペプチダーゼ活性検出蛍光プローブは、確かにカルボキシペプチダーゼA(CPA)およびカルボキシペプチダーゼB(CPB)の活性をactivatableに検出することが可能であったが、反応点を2点有し感度・定量性に乏しい、S/N比が最大で80倍に留まる、といった欠点を有していた。実際にカルボキシペプチダーゼを発現している生細胞に開発したプローブを適用してもその活性をライブイメージングすることは達成できず、ライブラリー構築に基づく疾患イメージングへと展開していくためには、さらに高感度にカルボキシペプチダーゼ活性を検出可能な新たなプローブの分子設計が必要であることが明らかとなった。そこで本年度は、プロドラッグ分野で近年注目されているProTide誘導体の特徴的な活性化機構を応用し、カルボキシペプチダーゼによるプローブの代謝によって生成したカルボキシレートによって分子内反応が起こり、これにより蛍光団が放出される新たなプローブのデザインを考案した。考案したデザインに基づきプロトタイプの合成、評価を行ったところ、プローブとして機能する一方、生理的条件下での安定性が問題となることが明らかとなった。そこでリン原子上置換基の最適化を行ったところ安定性が向上し、優れたプローブの開発に成功した。この最適化されたプローブを用いることで生細胞のカルボキシペプチダーゼ活性のライブイメージングが可能であり、さらに乳がん検体におけるカルボキシペプチダーゼ活性のイメージングにも成功した。このことは本研究課題の大きな目標であったアミノペプチダーゼ活性とは別の酵素活性のライブイメージングに基づく、新たながんイメージングの実現に向けて非常に大きな進展を与えるものと考えられる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)