2017 Fiscal Year Annual Research Report
LysM型糖質結合モジュールの構造生物学ー植物-微生物間相互作用の制御を目指して
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16J10483
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
北奥 喜仁 近畿大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 糖質結合モジュール / キチナーゼ / キチン |
Outline of Annual Research Achievements |
植物-微生物間相互作用において、LysM型糖質結合モジュール(以下、LysM)は、植物と微生物の双方が産生するタンパク質中の構成ドメインとして存在しており、微生物の細胞壁成分、キチンやペプチドグリカンを媒介とした相互作用のインターフェースで機能している。本研究では、植物と微生物がもつLysMの機能を調べることによって、植物-微生物間相互作用の分子基盤を明らかにすることを目的としている。前年度に引き続き、ボルボックス由来のキチナーゼ(VcChi)がもつLysMを大腸菌発現系で発現させ、LysMがタンデム構造をとることによるリガンド結合への影響を調べた。リガンドとして、微生物の細胞壁成分に類似した構造をもち、さらに詳細な性質が明らかにされているキチンオリゴ糖を用いて実験を行った。その結果、キチンオリゴ糖に対する結合力は、タンデム構造を形成することで、低下することがわかった。このことから、VcChiは長鎖の基質の分解を触媒する酵素であることが示唆された。 2つのLysMをもつ真菌由来のエフェクタータンパク質の発現系を構築することとした。幾つかのタグタンパク質を付加した状態で発現条件を検討したところ、チオレドキシンタグを付加した目的タンパク質の大腸菌での発現を確認した。糖鎖修飾が安定性に影響するとの報告を考慮し、リガンド存在下で精製することで、単一のタンパク質を調製することができた。今後、このタンパク質を用いて、構造と機能の解析を行い、植物キチナーゼがもつLysMと比較検討する予定である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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