2017 Fiscal Year Annual Research Report
磁性体を用いた超伝導位相シフタによる再構成可能回路の実現に関する研究
Project/Area Number |
16J11440
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷口 壮耶 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
|
Keywords | 再構成可能回路 / 超伝導整流素子 / 単一磁束量子回路 / ルックアップテーブル |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、前年度に動作実証を行った超伝導整流素子による交流直流変換の研究を進めた。この超伝導整流素子は磁性体とインライン構造のジョセフソン接合を用いており、整流素子に必要な高い非対称特性と高い出力抵抗を有している。超伝導整流素子を用いて超伝導回路を交流電源駆動とすることで、超伝導回路の電源供給に関する課題を一気に解決する事が可能で、超伝導回路システムの実現へ大きな進歩となる。まず交流直流変換時の変換効率を見積もるため、超伝導整流素子のシミュレーションモデルを作製した。そのモデルを利用して超伝導回路を負荷とした際の交流直流変換回路の変換効率の見積もりを行った。その結果変換効率は71.5%と見積もられ、従来の直流電源による電源供給と比べ非常に効率の高い供給ができる事が示された。さらに、ジョセフソン接合の電圧状態時の抵抗が高いほど変換効率が高くなる事を示し、変換効率向上の指針を示した。 加えて、産業技術総合研究所のハイスピードスタンダードプロセスを用い、超伝導整流素子による単一磁束量子(SFQ)回路の駆動実験を行った。超伝導整流素子による交流直流変換回路を用いて交流を全波整流し、ジョセフソン伝送路へ供給した。その結果SFQの伝搬が確認でき、電力の供給ができている事を示した。 さらに本年度においては、磁性体を用いた超伝導シフタによる再構成可能回路システムを構築するため、前年度で動作実証を行ったルックアップテーブルに加えて、交点スイッチを設計、作製し再構成可能回路の原理実証を行った。これは磁性体を用いていない他機関の報告と比べ、大幅な小型化と高速化を示すことができた。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)