2017 Fiscal Year Annual Research Report
分裂酵母のEcl1ファミリータンパク質による寿命延長メカニズムの解明
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16J11675
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
島崎 嵩史 名古屋大学, 創薬科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 分裂酵母 / 経時寿命 / Ecl1ファミリー遺伝子 / タンパク質相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では細胞の寿命制御・老化メカニズムを理解することを目的に、分裂酵母の寿命延長因子であるEcl1ファミリー遺伝子の解析を行った。Ecl1ファミリー遺伝子(ecl1+、ecl2+、ecl3+)は当研究室で発見された遺伝子であり、分裂酵母の細胞内に高発現することで細胞の経時寿命が延長する。しかしながら、Ecl1ファミリー遺伝子の具体的な寿命延長メカニズムやタンパク質の機能は不明であり、これらを明らかにするために以下の観点から解析を行った。 まず、Ecl1ファミリータンパク質の機能を明らかにするために、Ecl1タンパク質と相互作用する因子の同定を目指した。相互作用因子の同定には、ある一定量以上のEcl1タンパク質の精製が不可欠であるが、当初は、① Ecl1タンパク質は分裂酵母の細胞内において発現量が少ないこと、② Ecl1タンパク質は精製の過程で不溶化し、精製が困難であることの2点が解析の大きな障害となっていた。この問題を解決するために、まずEcl1の発現プロモーターとしてnmt1プロモーターを導入し、分裂酵母の細胞内にEcl1タンパク質を多量に発現させた。さらに不溶化しやすいEcl1タンパク質の精製に適したTagを探索したところ、Ecl1タンパク質のC末端にGST-Tagを融合した、Ecl1-GSTタンパク質が比較的安定的に精製可能であることを見出した。結果、これらの工夫によって分裂酵母の細胞内から十分量のEcl1タンパク質を精製することに成功した。Ecl1タンパク質と共精製されるタンパク質を質量分析によって解析した結果、数百にのぼるタンパク質が検出された。現在、これらの検出された因子の欠損変異株にEcl1を高発現し寿命測定を行うことで、どの因子がEcl1タンパク質の機能に重要であるかの絞り込みを行っている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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