2019 Fiscal Year Research-status Report
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16K00022
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
但馬 康宏 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (00334467)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 多人数不完全情報ゲーム / レシピマイニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は初期計画の最終年度として前年までの研究に引き続き、新たな応用先に対するアルゴリズムの適用とその可能性を模索し、特に多人数不完全情報ゲームに対する学習アルゴリズムの可能性を探った。前年までの研究対象としてコンピュータ大貧民に対する着手選択アルゴリズムを扱っていたが、本年度は新たにお邪魔者と呼ばれるカードゲームを研究対象とし、その実験基盤の構築を行った。特に実験基盤としてウェブベースによるゲーム進行を可能にし、プログラム同士の対戦のみならず人間のプレイヤーによる容易な参戦を用いて着手の特徴をとらえたり、ゲーム中にプログラムの代わりに人間が着手選択をすることも可能にした。このゲームは複数のプレイヤーが二つの役割に分かれて互いに妨害を行うゲームであるが、ゲーム中は自分以外の役割が分からず推定を行いながら協調的な行動や、攻撃的な行動を行う必要があり学習アルゴリズムの適用先として優れている。この実験基盤の作成のほかに単純なアルゴリズムにおける着手選択の影響を調査し、発表を行った。さらに、プレイヤーの役割による着手の種類と効果の分類を行い、効果的な着手選択につながる基礎的知見を得た。 また、昨年までの研究に引き続き、レシピデータのマイニングに関する研究を行った。本年度は昨年度までの調理時間推定に加え食材名の栄養価一覧表に対する推定問題にも取り組み、次年度における発展の基礎的結果を得た。レシピの調理における時系列データとしての特徴を踏まえ、本研究テーマとの整合性も得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たな応用先として多人数不完全情報ゲームの新しい実験環境を構築でき、研究推進に貢献できた。レシピのマイニングにおいては時系列データとしての特徴を生かした調理時間推定ができ、発表において受賞することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのまとめとして、実験結果のさらなる精査と発表を行う。感染対策により移動の制限が多く発表の機会は限られるが、オンラインによる学会開催が相次ぎ少ない予算で効率的な発表が可能となる。
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Causes of Carryover |
実験用計算機の品薄により狙った性能の機器の入手に時間がかかることが主原因である。
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