2018 Fiscal Year Research-status Report
EMアルゴリズムによる混合モデルの初期値選択法の提案とその加速に関する研究
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16K00061
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
黒田 正博 岡山理科大学, 経営学部, 教授 (90279042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 浩平 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60299055)
飯塚 誠也 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 教授 (60322236)
森 裕一 岡山理科大学, 経営学部, 教授 (80230085)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | EMアルゴリズム / ブートストラップ法 / 計算効率 / 加速化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題であるEMアルゴリズムの初期値選択の研究の研究と並行して,最尤推定値の推測のためのブートストラップ法の計算効率を図る加速法の研究をおこなった. この研究の目的は,欠測を含む観測データからのパラメータ最尤推定問題に着目し,その際に用いるEMアルゴリズムの計算スピードの加速をおこなうとともに,パラメータの推定値の分散共分散行列の計算のためのブートストラップ法の大量の反復計算を減少させることである.そこで,我々の開発したEMアルゴリズムの加速法をブートストラップ法にも組込むことにより,大幅な計算時間の短縮を可能にすることを目指した.数値実験により,提案手法を用いることで計算時間を大幅に減少することができること,さらに,従来の方法との推定精度の比較をおいて推定した分散共分散行列の値が従来の方法で求めたものと同じであることを示した. これに関する研究成果は,2nd International Conference on Econometrics and Statistics EcoSta2018で発表をおこなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初期選択法の研究については,複数の選択法を開発し,複数の条件下での数値実験による性能評価をおこなっている.すべての場合において,最良の結果をもたらす初期選択法の開発には至っていないが,各方法の長所と短所などの特性について把握することができたと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
数値実験により得られた結果をもとに,初期値選択法の改良をおこなっていく.これまでに提案されている混合モデルにおける初期値選択法と,我々が開発している方法の相違点を明白にし,それが推定性能にどのように影響するかをさらなる数値実験による検証と,理論的な側面からの検討をおこなっていくことを考えている.さらに,成果を研究論文としてまとめる作業に入っていきたいと考えている.
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Causes of Carryover |
予定をしていた国内学会への参加が,公務によりできなかっため,繰り越し金が生じた.本年度の計画としては,この繰越金での国内学会への参加を計画している.
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