2017 Fiscal Year Research-status Report
深層学習エッジコンピューティング向け高効率組込みシステムの開発
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16K00083
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
密山 幸男 高知工科大学, システム工学群, 准教授 (80346189)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 深層学習 / 機械学習 / 再構成可能アーキテクチャ / 組込システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、爆発的に増加するIoT端末に対して、サーバ型計算モデルの問題解決とさらなる応用拡大を目指し、IoT端末(エッジデバイス)からサーバへデータを転送する前に必要な処理を行う「エッジコンピューティング」の高効率化を目的としている。具体的には、エッジデバイス上で深層学習を用いたアプリケーションのリアルタイム実行を可能にする再構成可能デバイスを開発するとともに、実機評価用システムを構築し、研究成果の広い応用展開を目指している。 本研究目的を達成するため、平成29年度は提案アーキテクチャのテストチップを用いてその有効性を実証し、さらに応用システムの開発にも着手した。 (1) 提案アーキテクチャの有効性実証:昨年度開発した基本アーキテクチャに基づき作成したテストチップを用いて、その有効性の評価を行った。可変機構を有しながら専用回路に大きく劣ることのないエネルギー効率を達成することを明らかにした。 (2) 応用システムの設計:提案アーキテクチャを用いた実アプリケーション設計に取り組んだ。まず、リアルタイム入力画像に対して深層学習を用いて物体検出を行う処理回路のFPGA実装を行った。引き続き、提案アーキテクチャの適用に向けて実装作業を進めている。 (3) 学習係数最適化手法の提案:学習係数の量子化に関する研究を通して、提案アーキテクチャ向けの学習係数最適化手法の着想に至った。本手法を確立することで、当初予期していなかった相乗効果が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FPGAボードを用いた応用システム設計は予定より若干遅れているが、提案アーキテクチャの有効性を実証できたことに加えて、提案アーキテクチャ向け学習係数最適化手法を新たに提案することにより、当初想定していなかった相乗効果が期待できることがわかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
FPGAボードを用いた応用システム設計に注力するが、並行して提案アーキテクチャ向け学習係数最適化手法を確立する。また、提案するエッジコンピューティングモデルを用いた応用システムについても検討する。
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Causes of Carryover |
応用システムの開発が当初予定より若干遅れたことから、今年度中に予定していた応用システム開発キットの購入を延期したため。
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