2018 Fiscal Year Annual Research Report
Interrupt handling and dynamic scheduling for binary synthesis
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16K00088
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
石浦 菜岐佐 関西学院大学, 理工学部, 教授 (60193265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 信明 公益財団法人京都高度技術研究所, 研究開発本部, 副主任研究員 (00373506)
神原 弘之 公益財団法人京都高度技術研究所, 研究開発本部, 主席研究員 (80373497)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バイナリ合成 / 関数型言語からの高位合成 / 組込みシステム / IoT / 割り込み処理のハードウェア化 / 動的スケジューリング / RTOSのハードウェア化 / Erlang |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、CPUの機械語からハードウェアを合成する「バイナリ合成」技術の適用範囲を拡大することを目的に、(A) 外部割り込み処理を含む機械語からCPUと動作等価なハードウェアを合成する技術の確立、(B) 動的な演算スケジューリングをバイナリ合成で生成される大規模な制御構造に適用し、合成される回路の性能を向上させる技術の確立、および (C) 数百~数千行のプログラムから合成されるハードウェアの制御回路規模を抑制する技術の研究を行った。 (A) に関しては、割り込みハンドラを含む機械語プログラムが与えられた時に、これを動作等価なハードウェアに合成し、CPU と命令メモリをハードウェアに置き換える技術を確立した。割り込みハンドラのハードウェアを独立させることによって、割り込みの本体処理への影響の削減と割り込み応答の向上を図った。また、この技術を拡張し、μITRONを利用した制御プログラムをハードウェアに合成する手法も開発した。さらに本研究では、関数型の分散処理記述言語 Erlang によるシステムの動作記述からハードウェアを合成する手法についても研究を行った。 (B) に関しては、これまでに提案されている分散制御方式を複数の基本ブロックからなる制御構造に拡張する方法を開発した。基本ブロックの境界を越えて演算の動的なスケジューリングを可能にする方法を提案し、これによる性能向上や回路規模・遅延への影響の評価を行った。さらに、本研究では性能をさらに向上させるため、動的な分岐予測や投機的実行をバイナリ合成の枠組みに導入する手法も開発した。 (C) に関しては、バインディング問題を整数線型計画法により効率的に解くことによって回路規模を削減する方法を開発した。単純な整数線型計画法の適用では実際的な時間内に解を得ることができないため、入力となるデータフローグラフを分割して逐次的に解を求める方法を開発した。
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Research Products
(4 results)