2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K00094
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
岡野 浩三 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (70252632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関澤 俊弦 日本大学, 工学部, 准教授 (10549314)
小形 真平 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (10589279)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自然語解析 / 要求仕様書 / 状態遷移 / 構文解析 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
組込みシステムの自然語要求仕様から状態遷移の自動導出に関して、状態変数の自動導出と遷移の自動導出方法を考案実装し、評価を行った。自動導出は既存の形態素解析ツールであるkuromojiを用い、構文解析では古典的なCFGの構文解析手法であるCYKを用いている。状態変数の識別には構文情報と形態素情報を用いている。またこれらの情報を総合的に整理するためXMLを活用している。この方式に基づいた導出系のプロトタイプをJavaで作成した。評価として、組込みシステムの仮想的な製品としての電気ポットを例題として、組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会が作成・公開している要求仕様を対象に本手法の適用を行った。この結果状態変数の自動導出について100%近い再現率を確認した。また状態遷移の自動導出については、遷移の構成要素の一部でも導出できた場合を認める部分一致については90%を超える再現率を得た。 また、クラス図などを入力として、レビューのポイントとなる個所を使用単語の類似度の観点から抽出し、その結果を活用し、クラスの統合の可能性や属性の揺らぎ解消などの指摘を、音声合成を行ったうえで、レビュー担当者にフィードバックすることにより支援する方法を提案した。そして、その方法の有効性を、初心者が実際に作成したいくつかのクラス図を対象にして、単語の類似性を機械学習などの手法を交えて種々の方法を比較したうえで提案手法を適用するなどの予備実験により確かめた。これらの結果を研究会報告にまとめて発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
状態遷移の導出に関して特定の例題のみの評価ではあるが、自動導出である程度の精度の導出が可能であることを確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は再現率の一層の向上を図るとともに適合率の向上(不要な出力の削減)と機械学習の導入による精度向上をはかりたい。また音声によるレビュー支援の方法論のプロトタイプ作成と評価に取り組みたい。
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Causes of Carryover |
研究分担者の執行がやや遅れ気味ということと多くの研究費を旅費にあてていることが理由になる。平成30年度は最終年度であり研究発表のために旅費を中心に執行する。
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