2017 Fiscal Year Research-status Report
大規模自然災害時の円滑な情報共有に資する市町村型共通基盤に関する研究
Project/Area Number |
16K00119
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
石田 智行 茨城大学, 工学部, 講師 (00719148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 義孝 岩手県立大学, 研究・地域連携本部, 特任教授 (80129791)
内田 法彦 福岡工業大学, 情報工学部, 准教授 (10610298)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 共通基盤 / 防災・減災 / 災害情報発信 / 災害情報共有 / 災害情報取得 / クラウドシステム / 可視化システム / 災害対策本部 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.共有災害情報抽出システムの開発 共有災害情報抽出システムは,災害対策本部内において被害状況等の災害情報を迅速に把握するため,電子化された災害情報の中から本部内で共有すべき重要案件のみを自動で抽出するためのシステムである.このシステムは,基礎情報共有システム,被害情報共有システム,拠点情報共有システム,時系列情報共有システム,SNS情報共有システム,過去災害情報共有システムから構成され,災害情報登録システムを介して登録された災害情報の中から災害情報の分類と重要度を抽出する仕組みを構築した.大規模自然災害時における災害対策本部では,これらのシステムに登録された情報を分類別・重要度別に閲覧することが可能となり,災害対策本部が喫緊に対応すべき項目を自動で抽出して共有することが可能となった.
2.災害情報可視化システムの開発 災害情報可視化システムは,本部に設置された大型ディスプレイ上で動的に可視化された災害情報抽出システムからの災害情報を共有するためのシステムである.このシステムでは,自動抽出された災害情報の可視化機能のほかに,本部内の職員が手元で見ているスマートフォン上の外部コンテンツを無線通信によりワンフリックで大型ディスプレイ上に動的に可視化できる機能を実現した.本システムの実現により,大型ディスプレイを用いた災害対策本部会議内での情報共有と意思決定を支援するインタラクティブな情報共有環境を構築することができた.本システムでは,災害対策本部会議内で報告される各種災害情報を大型ディスプレイ上に可視化するインタラクティブ情報共有機能と,インタラクティブ情報共有システムに対してスマートフォンやタブレットに搭載されているWebブラウザを介して情報共有を行うWeb経由型情報提示機能を実装した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度においては,市町村型共通基盤を構成する災害情報登録システム,伝達情報自動定型文作成システム,災害情報一斉配信システム,災害情報可視化システムの要求定義・外部設計・内部設計を行った.要求定義・外部設計・内部設計に際しては,複数の市町村における防災担当セクションに対してヒアリング調査を実施し,自治体災害対策本部で取り扱う災害情報の仕分けや情報伝達ツールの整理を行った.また,災害情報登録システムと伝達情報自動定型文作成システムのプロトタイプを開発した. 平成28年度の研究成果を踏まえ,平成29年度においては,災害対策本部内において被害状況等の災害情報を迅速に把握するため,電子化された災害情報の中から本部内で共有すべき重要案件のみを自動で抽出するための共有災害情報抽出システムを開発した.さらに,本部に設置された大型ディスプレイ上で動的に可視化された災害情報抽出システムからの災害情報を共有するための災害情報可視化システムを開発し,その成果を国内外の学会にて発表し高い評価を得た.
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度において,市町村型共通基盤の要求定義・外部設計・内部設計の実施,また,災害情報登録システムと伝達情報自動定型文作成システムのプロトタイプを開発し,平成29年度においては,共有災害情報抽出システムおよび災害情報可視化システムを開発できたことから,当初の研究計画通りに進めていく予定である.
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