2018 Fiscal Year Annual Research Report
Network Control based on self modeling for the case of uncertain model and information
Project/Area Number |
16K00125
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大下 裕一 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (80432425)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 制御 / ネットワーク / 学習 / ベイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、制御対象において、制御入力と結果の対応が正確にモデル化できない状況においても、制御対象の状況をモデル化しながら、意図通り制御対象を制御する仕組みについて考案し、評価を行った。本検討では、ネットワーク経由で制御を行う移動ロボットを制御対象とした。ネットワーク経由で制御を行う移動ロボットにおいては、ネットワーク遅延のため、制御コマンド到達時のロボットの状況を予測しながら制御する必要があるが、ロボットの車輪のスリップ等により、制御コマンド計算時に意図した通りに動作するとは限らず、ロボットを動作させながら、制御誤差がどの程度生じるのかを把握、モデル化しつつ、モデル化された制御誤差を考慮して制御コマンドを計算することが求められる。ただし、この試行が多数必要となると、ロボットの状況をモデル化し、適切な制御が可能となるまで時間を要する。そこで、短時間でロボットの状況をモデル化し、制御に生かす手法を検討した。本検討においては、生物が少ない経験であっても、適切な認知を行うことができる仕組みを持つように進化をすることが示唆されている既存研究を参考にした。この研究では、生物が、進化の結果、自身が持つ事前分布をもとに観測情報を用いてベイズ推定を行い、発生しうる状況を認知するのに適した事前分布を持つような進化が行われる可能性を明らかにされている。そこで、本研究でも、機器の遠隔制御においても、ベイズ推定の認知を行うとともに、その事前分布を遺伝的アルゴリズムにより得ることにより、少ない観測情報しか得られていないタスク実行初期の段階であっても、現在の環境下で生じる誤差を適切に予測し、制御を行う。今年度では、提案手法をシミュレーションにより評価を行い、タスク実行の初期の段階で、ロボットにおける誤差の発生状況をモデル化し、適切な制御ができることを示した。
|