2017 Fiscal Year Research-status Report
クラウド環境におけるセキュアなデータ販売市場支援システム
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16K00149
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| Research Institution | Advanced Institute of Industrial Technology |
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Principal Investigator |
渡辺 知恵美 産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 特任教員 (20362832)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 暗号化データベース / 問合せ最適化 / 検索可能暗号 / データマーケティング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、研究項目１：大規模データに対する暗号化索引を利用した安全かつ高速な検索フレームワークにおいて初年度に開発した個々の演算フレームワークを統合した問合せ処理系の開発と、研究項目２：データ販売契約に基づくアクセス制限機構についての研究を進めた。
研究項目1に関しては、前年度に開発した基本演算フレームワークを統合し問合せ処理系の開発を行った。特に問合せ処理の検索処理効率をより高めるため問合せ最適化機構を開発するために、問い合わせ処理の為のコストモデルを定義し、他の問い合わせ処理のコストと比較して、処理が早い手法を自動的に選択する問合せ処理機構を実装した。先行研究の検索フレームワークOSIT-BSでは、利用者に索引の情報を提供し、利用者自身が索引を探索することによって問合せ結果を得る。この手法では利用者が検索を行う際は必ずクラウドとの通信が必要となるため、アクセス回数や頻度等による問合せ制御も技術的に可能である。この手法ではクラウドで管理するデータ量が少ないほど通信コストが負担になる。実際レコード数が1000以下の場合では他の手法が選択されることとなった。本研究に関しては、国際会議および国内研究会にて発表した。
研究項目2に関しては、データ市場における販売契約についてサーベイし、その販売契約形式に基づいたアクセス制限モデルのための研究を進めた。その手始めとして本手法を利用した場合クライアントが一回のクエリで獲得できる知識をエントロピを用いて定量化した。本研究に関しては国内研究会にて発表し、論文誌にて発表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画に基づいて問合せ最適化手法の提案、および本システムをデータ市場にて利用するための価格設定の基礎となる利用者獲得情報の定量化の研究を進めることができた。しかしながら以下の点に関してはまだ研究途中の段階であり、発表までに至っていない。
(1) 提案手法を用いた暗号化データベースシステムのAPI公開：開発途中の段階でAPI公開までには至っていない。(2) 定量化された利用者獲得情報に基づく価格設定：実際のデータ市場サーベイが十分でなく提案したモデルと現実の価格設定の対応関係が取れていない。
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| Strategy for Future Research Activity |
暗号化データベースの検索フレームワークOSIT-BSを用いたデータ検索APIの開発を進めて一般公開をするとともに、本手法に関して論文としてまとめる。また、実際のデータ市場のサーベイを十分におこない、価格設定モデルの決定と本システムへの実装を進める。
また平成30年度に実施予定の安全なデータ更新方法についての研究を進める。OSIT-BSでは索引構造とエントリが別々に保存されているため、索引構造とエントリとのマッピング情報を変更することによって更新が可能となる。実現手段としてXMLデータにおけるノードナンバリング手法を適用することを検討しており、連携研究者であるXMLデータベースを専門とする天笠准教授の協力のもと進め、議論および検討を佐久間准教授、北川教授を加えて行う。
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| Causes of Carryover |
国際会議および論文誌へ投稿したが採録に至らなかったため、論文誌掲載代および国際会議出張経費を利用しなかった。
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