2016 Fiscal Year Research-status Report
クラウドコンピューティングにおける高機能暗号の安全性向上および効率化
| Project/Area Number |
16K00187
|
|---|
| Research Institution | Hiroshima University |
|---|
Principal Investigator |
中西 透 広島大学, 工学研究院, 教授 (50304332)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | 高機能暗号 / 検索可能暗号 / 暗号状態計算 / レピュテーション / 匿名認証 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
クラウド環境では，外部のクラウドサーバにデータが保存されるが，情報漏洩を防ぐために暗号化が必要である．従来の暗号技術では，送信者・受信者の二者間通信を想定しており，サーバ管理者に対して安全性・ユーザビリティを満足しないため，高機能な暗号技術が必要とされている．しかし，高機能暗号技術の一つである検索可能暗号では，サーバが検索キーワードを推測できてしまう問題がある．また，サーバでの暗号状態計算を検証する方式では，大量の公開パラメータが必要となってしまう．
本研究では，キーワード推測攻撃に耐性を持つ検索可能暗号，および公開パラメータサイズを軽減した暗号状態計算の検証手法の提案とその応用を目的としている．
初年度は，暗号化者を限定可能な公開鍵ベースの検索可能暗号を提案した．この方式では，サーバは暗号化を行なえないため，従来方式でサーバが可能であった暗号文生成によるキーワード推測攻撃を防いでいる．放送型暗号を利用することにより，暗号化者を効率的に複数指定できるようにしている．また，暗号状態計算検証についても，公開パラメータ数がルートオーダとなる手法の検討を行なうとともに，その応用として，ユーザのレピュテーションを暗号状態で計算し，ゼロ知識証明を利用してユーザの信頼性を検証可能な匿名認証プロトコルの検討も行なっている．そのプロトコルに関連し，ゼロ知識証明を利用した匿名認証として，匿名で属性を認証するプロトコルおよび匿名で効率的にユーザ失効を確認できるプロトコルについても構築を行なった．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実施計画通り，初年度は，キーワード推測攻撃に対して安全な検索可能暗号を構築・提案できている．また，効率的な暗号状態計算検証についても方式および応用の検討が進んでいる．
|
| Strategy for Future Research Activity |
検索可能暗号については，安全性証明を行ない，論文発表を行なう．また，暗号状態計算検証については，方式の検討・実装とともに，レピュテーションシステムや関連した匿名認証についての研究を進める．
|
Research Products
(4 results)
