2019 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative studies on individual differences in cognitive frame of reference
Project/Area Number |
16K00213
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Research Institution | Toyo Gakuen University |
Principal Investigator |
中村 哲之 東洋学園大学, 人間科学部, 准教授 (10623465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 創太 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (80738386)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知心理学 / 比較認知心理学 / 個人差 / 個体差 / 知覚的体制化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトを含む動物にとって、適切な環境認識は生存していくうえで重要な能力であるが、その「適切さ」は、動物種間で必ずしも同じではないことが最近の研究から明らかになりつつある。さらには、同一種内でも個人差や個体差を示唆する結果も報告されているが、組織的な検討はあまりされてこなかった。本研究では、生体の認知的枠組み影響を与える要因とその機能を検討するために、ヒトを対象とした組織的な研究を行ったうえで、さらにヒトと鳥類との比較研究を実施することにより、種差・個体差を説明変数に加えた、環境認識のモデル作成を目指した。こうした目的のために、今年度は、研究1と研究2に関する検討をおこなうための実験ないしとりまとめをおこなった。 A.実験刺激の操作(A-1:比較的低次な知覚レベル)に関しては、ヒトにおいて図形全体の知覚的な体制化が必要であるとされる対比現象が生じることが知られている錯視図形(あるいはそれに関連した知覚現象)について、刺激パラメータや観察距離などを操作した際の知覚効果の生じ方に関する追加検討をおこなった。さらに、鳥類における対比現象の効果についても、分析を進め、認知的枠組みの強さにどの程度の個体差が存在するのかを検討した。 A.実験刺激の操作(A-2:やや高次な認知レベル)とB.実験協力者の特性について合わせて検討するために、これまでに実施した、サイズの好みに関する調査に関するデータ分析を実施した。 また、A.実験刺激の操作(A-3:社会的文脈)とB.実験協力者の特性を検討するために、認知心理学実験的な要素を含めた授業実践が、受講生の満足度にどのような影響を与えるかについての追加調査をおこなった。これまでに得られたデータ間の関係性を絡めながら、先の目的について検討した。
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Research Products
(3 results)