2017 Fiscal Year Research-status Report
視覚刺激呈示タイミングの制御による脳波を用いた文字入力の高速化
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16K00263
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| Research Institution | Yamagata University |
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Principal Investigator |
深見 忠典 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (70333987)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | BCI / 脳波 / 文字入力 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，候補文字の呈示を工夫することで，同時に異なる２種類であるP300とSSVEPの脳波を発生させ，それらを効率良く分離する独自の技術により標的文字の特定を短時間で行い，文字入力の高速化を試みる．当初の本年度における研究実施計画では，主として標的文字の判定処理方法についての検討を予定しており，それに関連した実験を含めて，研究を実施した．本研究では，２つの成分を用いて標的文字の判定を行うことから，どちらの成分によりウェイトを与えて評価するかが重要となる．P300は人間の状態や様々な要因による影響を受けやすいが，人間の判断や認知を反映した電位である．一方SSVEPは，比較的人間の状態の影響を受けず安定的に取得することができるが，視覚刺激の注視のみで出現する．よって，本来は人間の文字入力の意思をより反映している前者を重視すべきであるが，諸要因によりP300成分が顕著に出現しない場合は，SSVEPが考慮されるよう，２成分に対するウェイトを調整可能な評価関数を設定した．これにより，評価関数を最大にする最適なウェイトを求めた．しかしながら，被験者により最適値は異なるため，今後は個人に応じて最適値を効率よく求める方法について検討を行う必要がある．また，標的文字の推定精度向上のために，これまでに我々が開発したSSVEPとP300を分離する粒子フィルタの導入について検討を行った．オフライン処理により，フィルタ適用の有無による正答率を調べた結果，フィルタ使用により１５％の精度向上が見られた．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々の提案手法では，SSVEPを発生させるためにチェッカーボードによる刺激を使用していたが，文字の点滅による刺激呈示の方が，よりSSVEP成分を顕著に出現させることが判明したため，刺激呈示方法の変更を行った．しかしながら，それに伴う研究遂行における遅延を生じることなく，正答率は向上させることができた．
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究において，昨年度同様，最良の標的文字判定方法について研究を進めたい．提案手法は，P300とSSVEPの２つの成分を用いているため，標的文字の判定にどちらを重視するというウェイトの設定が，正答率に大きく影響する．今年度は，特にウェイトの設定と正答率の関係を詳細に調べ，最適な設定方法について研究を行いたい．その際，個人差や人間の状態を反映した設定についても検討を行いたい．また，引き続きデータの収集および解析を行い，統計的な観点から本研究における手法の有効性について評価を行いたい．
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| Causes of Carryover |
昨年度開催の国際会議において研究成果を発表する予定で予算を確保していたが，発表を今年度開催の国際会議に変更したため．
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