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2018 Fiscal Year Research-status Report

計算機合成ホログラムの画質評価方法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16K00282
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

吉川 浩  日本大学, 理工学部, 教授 (20182735)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山口 健  日本大学, 理工学部, 助教 (90434125)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2021-03-31
Keywordsホログラム / 画質評価 / 構造的類似度 / 回折効率 / 部分漂白ホログラム / 国際標準化
Outline of Annual Research Achievements

これまでの画質評価の検討から,光の透過率を変化させる振幅型ホログラムでは回折効率は低い(再生像が暗い)が元画像と比較した構造的類似度は高いのに対し,光の位相を変化させる位相型ホログラムでは光の吸収がないため回折効率が高い(再生像が明るい)反面構造的類似度は振幅型ホログラムよりも低くなった.ここで比較した位相型ホログラムは,光学ホログラムの記録において振幅型として記録したホログラムを漂白したタイプである.他の位相型ホログラムとしては,参照光を用いないキノフォームが良く知られている.50回ほど位相の最適化を繰り返し計算したところ,構造的類似度が0.9以上となり高画質の再生像が得られた.ただし,キノフォームは繰り返し計算が必要なことと,実際のホログラムとする場合に位相再現の精度が要求される.そこで,本研究では光学ホログラムにおける漂白型位相ホログラムにおいて,漂白を途中で終了し振幅型ホログラムの高い構造的類似度と位相型ホログラムの高い回折効率を兼ね備えたホログラムが実現できるかどうかの検討を行った.その結果,漂白を90%で停止することで,位相型ホログラムの8割の回折効率を持ち,構造的類似度が0.9と高い値が得られることを明らかにした.
光学的に再生したホログラムの画質評価については,ホログラムを表示する液晶パネルの解像度を4Kに変更し,計算のパラメータを改善することで前回より画質を改善できたが,外部での発表を行うには引き続き再生画質の改善が必要である.
画質評価の国際標準化の検討として,静止画像の圧縮の規格を検討しているJPEGがホログラムのデジタルデータの圧縮と画質の評価方法を検討しているので,この国際会議に参加して情報交換を行った.現在,ホログラムの画質の評価方法は議論の段階であり,本研究の成果を規格に加えられる可能性があることが分かった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

回折効率の高い位相ホログラムでは,これまでのところキノフォーム法を繰り返し計算による位相の最適化によりきわめて画質の高いホログラムが得られることが分かった.繰り返し計算の不要な位相ホログラムの計算法は数多く提案されているので,これらを本研究で評価したところ,従来から行われている漂白モデルによる位相型ホログラムを超える結果は得られなかった.漂白モデルでは,漂白を完全に行わないことで,再生像の明るさと画質(構造的類似度)のバランスの良い結果が得られることが計算機シミュレーションにより明らかになり,その成果を今年5月の国際会議で発表する予定である.
光学再生によるホログラムの画質評価については,前年度の研究で画像のサイズの変化や画像の回転により影響を受けることが分かったので,高解像度の液晶パネルを用いて元の画像を拡大してホログラムを計算して再生し,イメージセンサで再生像を取得後にサイズと角度の補正を行ってから画質を評価することで,前回の結果から画質を改善することができた.しかし,計算機シミュレーションの結果とはまだ大きな違いがある.
3次元画像の評価については,フレネル変換を用いた計算機シミュレーションのためのコードを作成しテストが完了した.

Strategy for Future Research Activity

位相型ホログラムについては,キノフォームと部分漂白ホログラムで良好な結果が得られているので,他の生成方式についても高画質のものがあるかの検討を継続する.
光学再生像の評価については,液晶パネルからの再生の画質改善と並行して,液晶パネルから直接再生せずに,ホログラムプリンタで出力し液晶の画素構造の影響を取り除く実験を引き続きおこなう.
3次元画像の評価については,ホログラムから空間像を計算するコードが完成したので,このコードを利用して実際の3次元物体データに対して評価を行っていく.このコードではホログラムから任意の距離だけ離れたホログラムと平行な面内での光強度分布を求めることができる.そこで,ホログラムからの距離を連続的に変化させて3次元の空間像を求めて,元の3次元データの比較を行う.
国際標準化の検討については,引き続きJPEGグループと情報交換を行っていく.

Causes of Carryover

光学再生像の画質評価において,液晶パネルの画素構造の影響を取り除くためのフリンジプリンタによる出力の実験が十分にできなかった.このフリンジプリンタは本研究室で開発しているもので,他の研究にも使用しており,調整等で使用できない期間もあるため,研究室内での調整をおこなって十分な実験をおこなえるようにする.

  • Research Products

    (5 results)

All 2018

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 2 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results,  Invited: 2 results)

  • [Journal Article] High Resolution Computer-Generated Rainbow Hologram2018

    • Author(s)
      Yamaguchi Takeshi、Yoshikawa Hiroshi
    • Journal Title

      Applied Sciences

      Volume: 8 Pages: 1955(1~11)

    • DOI

      10.3390/app8101955

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 光学とホログラム技術2018

    • Author(s)
      吉川 浩
    • Journal Title

      表面技術

      Volume: 69 Pages: 176~180

    • DOI

      10.4139/sfj.69.176

    • Open Access
  • [Presentation] Review on objective image quality evaluation of computer-generated holograms2018

    • Author(s)
      Hiroshi Yoshikawa
    • Organizer
      10th International Conference on Information Optics and Photonics
    • Int'l Joint Research / Invited
  • [Presentation] Improvement on printed image fidelity of fringe printer for computer-generated holograms2018

    • Author(s)
      Hiroshi Yoshikawa, Takeshi Yamaguchi, Takumi Iwamoto
    • Organizer
      11th International Symposium on Display Holography 2018
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] デジタルホログラフィ技術を用いる3D映像表示2018

    • Author(s)
      吉川浩
    • Organizer
      三次元映像のフォーラム第124回研究会
    • Invited

URL: 

Published: 2019-12-27  

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