2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of odor stimulation considering olfactory adaptation on human pain
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16K00285
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| Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
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Principal Investigator |
坂内 祐一 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (70622124)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 嗅覚 / 嗅覚ディスプレイ / 順応 / 痛み / 辛味 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は香り射出量を精密に制御できる嗅覚ディスプレイを用いて，嗅覚順応・非順応状態を生起させ，それぞれの状態での香り刺激が人の痛覚にどのような影響を与えるかを調べることを目的としている．
平成30年度の計画では，(1) 平成29年度計画で実施した複数の呼吸サイクルで嗅覚順応／非順応の判定方法を用いて，ある一定時間順応（または非順応）の状態を保持できるような香り提示方法を実現すること，(2) 上記の非順応状態での香り提示方法により継続して香り刺激与えながら痛覚への影響を調べる実験を行うことであった．
(1)については， 2種類の香料を用いてまず被験者により香りの検知閾値となる香りの濃度を求めた．次にすべての被験者が香りを感じられる濃度である検知閾値の4倍，8倍の濃度のパルス状の香りを断続的に与え，被験者に香り主観強度を報告してもらい順応を調べた結果，１分強順応なしに継続的に香りを感じ続けていることがわかった．（ジャーナル論文）
(2) 痛み刺激として，痛みの一種である辛味を用いて，香りによる痛覚への影響を調査した．カプサイシン溶液（唐辛子の原液）を8段階の濃度に希釈し，濾紙ディスクに浸して舌先に置き味として感じる最低濃度である辛味閾値を測定した．次にラベンダ，レモン，ハッカ油，マージョラム，パチュリの５種類の香り刺激を与えた時と与えなかった時の差を調べた結果，両条件の間に有意差は認められず，辛味に対する香りの効果は確認できなかった．
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