2016 Fiscal Year Annual Research Report
VRパノラマを用いた仮想3次元空間モデルの構築と景観評価システムの開発
Project/Area Number |
16K00287
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Research Institution | Nagoya Sangyo University |
Principal Investigator |
宇田 紀之 名古屋産業大学, 環境情報学部, 教授 (30232838)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | バーチャルリアリティ / 景観評価 / パノラマ写真 / 仮想空間 / 眺望行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、パノラマ写真をベースにした仮想3次元空間モデルを考案し、信頼性の高い景観評価システムを開発することである。バーチャルリアリティ(VR)技術を応用することより、姿勢変化や視線行動に追従したインタラクティブなシーン展開が可能である。VRパノラマ環境における景観眺望の行動分析から、景観認知や景観評価に関する高品質なデータの採取と期待される。 本研究では、景観評価システムへの応用における基盤技術開発の課題として次の2つを考える。①パノラマ写真と3次元仮想物体の合成方法の開発(サブ課題1)、②インタラクティブ性を活かした景観評価UI(ユーザーインタフェイス)の開発(サブ課題2)。さらに、VRパノラマを用いた「景観まちづくり支援」の社会実験を行い、提案システムの有効性と信頼性を検証することを目的とする。平成28年度は、京都市祇園祭、及び、愛知県瀬戸市の文化財保存の共同研究プロジェクトと連携して、以下の実験を行った。 [サブ課題1] 街並みの3次元レーザー計測データとパノラマ写真を用いた仮想物体の位置検出、および、合成技術を提案した。具体的には、正規化した点群データの等距離性を仮定してパノラマ景観の並行投影変換を試みた。 [サブ課題2] 視線行動分析を基盤技術とする景観評価モデルの実験を行った。まず、携帯型視線行動分析器(Tobii Glass2)を用いて、現実空間の眺望行動を記録し、次に、VR空間の眺望行動を視線追跡機能付きHMD(FOVE)で記録した。VR空間では、現実空間に比べて 、垂直方向の注視点移動量が多く、注視点滞在時間が短いことが確認された。
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Research Products
(4 results)