2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K00311
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
渡部 広一 同志社大学, 理工学部, 教授 (90201251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芋野 美紗子 大同大学, 情報学部, 講師 (20735138)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 概念ベース / 関連度 |
Outline of Annual Research Achievements |
人間は自分の周りの世界を目で見て瞬時に理解することができるが,ロボットにはいまだ困難である.本研究は,人間と同様の視覚機能をロボットに持たせることを狙いとし,本年度は以下のような研究実績をあげた. 画像概念ベースの構築:画像概念ベース構築の検討を行った.具体的には,大規模なWeb百科事典であるWikipediaを解析し,リンクの共起性に基づいた共起リンク概念ベースの構築を行った.そして,新語や専門用語だけでなく日常で使用する語もカバーするために,既存の概念ベースと統合することにより網羅性の向上を図った.性能評価のために行った評価実験により,統合することにより構築された概念ベースは既存の概念ベースの10倍以上の概念を登録しているだけでなく,同等以上の精度を実現していることが分かった.また,関連度計算に必要な属性数は既存の概念ベースと同程度で十分であることも確認した. 画像間の関連性算出プログラムの構築:上記Wikipedia概念ベースを用いた関連度計算,および,WikipediaそのものからWord2Vecを用いて単語をベクトル化し単語間の類似度計算を行う手法を合成し,新たな関連度計算方式を開発した.この方式は,画像間の関連性算出にも適用かのと思われる. 関連研究として,Wikipediaを用いた英字略字の意味推定方法,単語の多義性解消方法,多段階GAプログラムの作成,Wikipediaを用いた新概念の概念ベースへの追加手法,単文における常識的大きさ判断システムの開発,概念ベースの構造化,Word2Vecを用いた脳波の解析・分析・分類手法,新聞記事からの概念ベースの構築と精錬などを行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は,画像概念ベースの構築,および,画像間の関連性算出プログラムの構築を行う計画であったが,画像を対象とするところには至っておらず,言語(単語)レベルの概念ベースの拡張,および,関連性算出手法の拡張にとどまっている. 画像概念ベースのプロトタイプは既に作成済みだが,そのままでは,高性能化が期待できないため,言語のレベルでの概念ベースならびに関連度計算方式の拡張を先に行った.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,当初平成29年度に予定していた内容をまず完成させる.すなわち,画像概念ベースを構築し,画像間の関連性算出プログラムを作成する. そして,当初予定していた画像概念ベースを用いた画像認識システムを構築する.
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Causes of Carryover |
(理由) 本年度は,新規の画像データ取得の必要性が生じなかったため,そのための謝金等が不要となった.また,本研究に関連する学会・国際会議等の一部が次年度開催の予定となり,また,今年度開催された一部の学会参加のための参加費や旅費などが他の研究費で賄えたため,当初予定していた費用の一部が不要となった. (使用計画) 新規の画像収集の必要が生じれば,画像収集のための謝金等として使用する.また,本研究に関連する学会・国際会議参加のための費用等として使用する.
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Research Products
(19 results)