2017 Fiscal Year Research-status Report
手指による物体操作の伝達を可能とするロボットの半自律遠隔操作技術の開発
Project/Area Number |
16K00354
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
小川原 光一 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (70452810)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 遠隔操作 / 作業教示 / 手形状認識 / 3次元計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は,ロボットの自律運動機能と遠隔操作者による操作指令を融合した遠隔物体操作を実現するためのロボットの自律機能の開発を行った.特に狭隘空間で,多指ハンドとロボットアームを搭載したロボットを用いて遠隔物体操作を行うために,次の2つの自律運動機能を開発した.(1)RRTに基づく経路計画法を拡張し,障害物近傍でのみ多指の自由度を探索に利用することによって,把持の崩れを最小限に抑え,なおかつロボットアームと多指ハンドの双方の自由度を利用して狭隘空間で物体を目的の場所に移動することが可能な経路計画法を開発した.(2)一種の幅優先探索であるRRTに基づく経路計画法と,勾配降下法を利用した深さ優先探索を組み合わせることによって,狭隘空間における物体の把握動作を効率よく計画する方法を開発した.動力学シミュレータを用いたシミュレーション実験および多指ハンドとロボットアームを搭載した実ロボットを用いた実機実験によって,提案手法の有効性を確認した. また,狭隘空間での遠隔物体操作において,ロボット頭部のカメラとロボットアームに搭載したカメラの映像を3次元的に合成し,頭部と対象物体の間の障害物を透過表示することによって,隠蔽されていない操作対象物体の見えを遠隔操作者に提示して遠隔操作を容易にする映像提示手法を開発した.また,提案手法を実ロボットとHMDから構成されるロボットシステムに実装して,その有効性を検証した. 国内学会にて研究発表を7件行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に実施予定だった研究は概ね順調に進展した.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画どおり,共起性を利用した把持形態と物体の同時認識技術およびと把持形態と物体の認識結果に基づいた自律動作と遠隔操作の自然な融合技術の開発を進めていく.
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Causes of Carryover |
理由:一部の物品の購入時期を次年度に変更したため. 使用計画:開発中の多指ハンドの製作費に使用する.
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