2020 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a conversational robot that supports human emotional communication through drawings
Project/Area Number |
16K00355
|
Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
堂坂 浩二 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (70396191)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 感情認識 / 感情強度認識 / 自然言語生成 / 要約生成 / 対話処理 / 対話システム / 会話ロボット / マルチモーダル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,絵と言語の双方を使って人間の感情コミュニケーションを支援する会話ロボットの感情コミュニケーション活性化効果を明らかにすることである.本年度は,第一に,感情の朱里だけでなく,感情の強度も考慮した会話ロボットの開発を目指し,感情表現と文末表現を利用した効率的な感情強度付きツイート収集手法を提案した.提案手法の収集効率は喜びが68.3%,悲しみが71.3%であり,比較手法に比べて両感情とも20%ポイント以上向上し,提案手法の有効性が確認できた.提案手法にしたがって,2,234ツイートから成る感情強度付きツイートデータセットを構築した.日本語では初の試みである.構築したデータセットを用い,深層学習を使った感情強度推定実験を行い,データセットの有用性が確認できた. 第二に,文章と書き手の感情が与えられたとき,感情判断理由を生成する手法の開発を狙いとして,1200件の文章から成る感情生起要因に着目した文章の要約データセットを構築した.このデータセットを使って,前年度開発した感情生起要因を含む文を抽出する手法を評価し,深層学習モデルBERTを使った手法の有効性を確認した. 第三に,会話ロボットが人間の感情をオウム返しする単純共感表現(例:「嬉しいのですね」)を発言する場合と比べて,なぜその感情と認識したのかという感情判断理由を含めた知的共感表現(例:「友達といろんな景色を見られたので嬉しいのですね」,「絵の色が明るいので喜んでいるね」)を発言するほうが,人間同士の感情コミュニケーションが促進されるという仮説を実証するために対話実験を行った.実験参加者3名とエージェント1体を1組とし計12組用意し,単純共感表現の6組,知的共感表現を6組に分けて実験を行った結果,知的共感表現のほうが知的共感表現に比べて,対話意欲やエージェントへの親近感,感情表出の出現数が高くなることが分かった.
|