2016 Fiscal Year Research-status Report
従事するタスクに応じた人型ロボットの顔のアピアランス設計論の提案
Project/Area Number |
16K00379
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小松 孝徳 明治大学, 総合数理学部, 専任准教授 (30363716)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヒューマンエージェントインタラクション / 認知科学 / 適応ギャップ / アピアランス設計論 |
Outline of Annual Research Achievements |
人型ロボットの顔のアピアランス(外見)は,ユーザとロボットのインタラクションに多大な影響を及ぼしていることが報告されている.しかし,そのアピアランスはデザイナの感覚と経験によって「審美性」に重きをおいて設計されていることがほとんどであり,顔のアピアランスの具体的な設計論はいまだに存在していない.そこで本研究課題では,網羅的なアンケート調査によって人が人型ロボットから感じる印象について精査し,ロボットが従事するタスクに応じた汎用性の高い顔のアピアランス設計論を提案することを目的とする.具体的には,「どのような顔のアピアランスの人型ロボットが,どのようなタスクに従事すると,人はどのような印象をこのロボットに抱くのか」ということを把握するため,網羅的なアンケート調査を実施し,その調査結果を統計的手法を用いて解析することで,人型ロボットの顔のアピアランス,ロボットの従事するタスク,人が感じる印象との三者の関係性を明らかにし,アピアランス設計論の提案を目指す.
本年度の研究活動においては,アンケートの調査項目を決定し,実際にアンケート調査を実施.具体的には,ロボットの従事するタスクの選定,ロボットの画像の作成,調査参加者への質問項目を設定し,実際にアンケート調査を行った.その結果,「ユーザ補助」、「教育」、「エンタテインメント」、「医療」、「案内」という五つのタスクについてそのタスクを得意そうと思われるロボットの顔のアピランスの組み合わせを把握することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに,アンケート調査を実施し,その解析結果から所望の目的を達成することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の目的通り,平成28年度に実施したアンケート調査の結果を精査し,「『○○タスクが得意だ』と思われるロボットは××のような顔の配置にする」といった,タスクに応じたロボットのアピアランスの具体的な設計指針を立案する.そして,その設計指針から描き手が意図した機能を実際に人に想起させることができるのかどうかを確認する実験を行う予定である.
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Causes of Carryover |
当初は実験用のアンケートサーバを購入して,アンケートシステムを構築する予定であったが,クラウド上での有料サービスを利用することとし,その差額が生じたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後の予算の使用計画に対して,特に影響はない.
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