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2017 Fiscal Year Research-status Report

音楽嗜好・経験と共感性ー心理学・社会学・行動遺伝学的研究

Research Project

Project/Area Number 16K00383
Research InstitutionOsaka Shoin Women's University

Principal Investigator

豊島 久美子  大阪樟蔭女子大学, 児童学部, 講師 (00565450)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 福井 一  奈良教育大学, 教育学部, 教授 (10199185)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords音楽嗜好と遺伝子多型 / 共感性 / 音楽生理学 / 音楽教育
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、社会の形成と維持に不可欠な共感性に、音楽が果たす役割(機能)を、心理・社会学および行動遺伝学的に調べ、学校・社会教育における音楽の役割を明らかにし、活用することである。研究の概要は、音楽への嗜好、音楽行動、共感性・社会性などの行動が、遺伝的要因とどのような関係があるかを検証することである。具体的には、大学生を対象に、遺伝子サンプルと、各種心理テスト(音楽嗜好、共感性、音楽行動)との相関を分析する。調査する遺伝子は、社会性や共感性と関連の深いホルモンとして明らかになっているオキシトシンに注目し、そのオキシトシン受容体遺伝子の多型などを調べる。
研究期間は3年で、実施2年目にあたる平成29年度は、被験者への実験の実施を中心に進めた。奈良教育大学および大阪樟蔭女子大学で募集した被験者(大学生)に、インフォームドコンセントを実施し、同意を得られた被験者から、音楽嗜好・音楽行動の質問紙調査、および共感性を測定する心理テストを実施した。また同時に、遺伝子解析用の生体サンプルを採取した。
データ採取した被験者の数は、当初予定の7割である。現在の被験者群には、男女の比率に偏りがあるため、今後、さらに追加のデータ採取を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本年度メインの作業である被験者への実験実施(サンプル採取)は、被験者の性別バランスを調整するためにさらにデータを追加する必要があるが、おおむね予定通り進んだ。しかしながら、H29年度末より、研究分担者の所属する奈良教育大学から研究遂行を妨げる行為を受けている。
・研究分担者が退職し名誉教授となった。科研応募者資格を付与し、研究分担者としての研究継続を奈良教育大学に求めたが認められなかった。
・そのため、別の研究者(奈良教育大学教授)に新たに分担者を依頼し、本人からは承諾を得て申請手続きをしたが、その研究者の専門性に問題があるとして承諾書の押印を拒んでいる。
・本科研採択時に、本学および奈良教育大学の倫理審査により認められた計画では、分析を奈良教育大学の実験室で実施する事になっているが、使用を拒否している。
・また、倫理審査で認められた遺伝サンプルの保管方法を無視し、奈良教育大学から移動させる等のことを要求されている。
上記要求は、国の「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(平成13年3月29日)」(以下、指針)、および「国立大学法人奈良教育大学ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する規則(平成17年)」の明確な違反行為である。文部科学省生命倫理・安全対策室に相談し、遺伝サンプルの取り扱いについての見解を奈良教育大学へ伝えたにもかかわらず、状況の改善は図られていない。現在、本学(大阪樟蔭女子大学)の研究担当職員を通して、奈良教育大学と交渉を継続しているが、解決の目途がたっておらず、研究の遂行が大幅に遅れている。

Strategy for Future Research Activity

H30年度は、遺伝サンプルの解析、心理質問紙の分析、さらに結果の総合的分析を行い、成果についての情報発信を行うことが中心となる研究最終年度である。まずは遺伝サンプルの解析を行い、論文投稿や学会発表などを通して、成果の公表を行う予定である。
しかしながら、項目7(現在までの進捗状況)にも記したが、H29年度末よりの研究分担者所属の奈良教育大学が、遺伝サンプルの取り扱いに関し、国の倫理指針に違反する事柄を要求しており、その対応に追われているため、H30年度予定しているサンプルの分析、及び追試のための再サンプル採取作業等は、大幅に遅れている状況である。
既述のように、本学(大阪樟蔭女子大学)の研究担当職員を通して、奈良教育大学と研究継続について交渉しているが、今後どのようになるのか危惧している。

Causes of Carryover

追試の際の被験者への謝金用として、物品費を減らし次年度へ残した。

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Published: 2018-12-17  

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