2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K00399
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Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂田 克己 前橋工科大学, 工学部, 教授 (90545419)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 生物ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
転写ネットワーク、食物網、神経網モデルを集約・一般化し、ネットワーク状態を2つの変数で表すモデル(自己分解項と相互作用項を含む連立微分方程式モデル)をネットワークモデルとして設定した。また、転写系については準備研究において実験データから推定したネットワークのパラメータと文献調査により、食物網と神経網については文献調査によりモデル内のパラメータの存在範囲を調べた。 ネットワーク安定性・秩序の解析を行った:(1)設定したネットワークモデル上で数学的な操作、即ち相互作用の生成・消失・特性変化(促進か抑制)に相当する数式操作を加えることで相互作用エッジの変化による安定性への影響を数学的に解析した。(2)微分方程式モデルから計算されるネットワークシステムの状態変数x,y から情報エントロピーを計算するプログラムを開発した。このプログラムの計算手順は以下の通りである。①要素の状態(x,y)を微分方程式から時系列で計算する。②前記の計算を、状態空間を網羅する初期値について行って、時系列の状態分布を得る。③状態分布から系のエントロピーを計算する:H=ΣPij×log2Pij ここで、Pij=状態分布=(ij番目のビン中の点の数)/(全体の点の数)。(3)ネットワークを表す微分方程式モデルのパラメータを、相互作用エッジの変化を模した変化をさせ、それぞれのケース毎に情報エントロピーを計算して、相互作用エッジの変化による秩序への影響を解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生物ネットワークシステムが外部からの刺激をうけたときのシステム状態の揺らぎを解析した研究論文が受理、刊行された。
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Strategy for Future Research Activity |
生物ネットワークの解析・シミュレイションに研究を集中し、1年目の研究で見通しが得られた研究結果を論文あるいは研究発表の形に纏めて発表する。
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Causes of Carryover |
生物ネットワークのモデリング・シミュレイションに研究を集中した為、消耗品費等の物品費が予想よりも掛からなかった。博士研究員の作業を効率的に見直す事により、人件費も予想より少なくて済んだ。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果の論文投稿あるいは国際会議での発表を行う。
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