2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K00412
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Research Institution | The Noguchi Institute |
Principal Investigator |
山田 一作 (小山内一作) 公益財団法人野口研究所, 研究部, 研究員 (50370185)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 化合物 / 糖鎖 / タンパク質 / 脂質 / 表記法 / 化学構造 / バイオインフォマティクス / ケモインフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
糖鎖科学の発展を推進し支援するため、これまで糖鎖化学構造を鍵として糖鎖構造表記法WURCSの開発を実施してきた。本研究課題では、これを発展させ化合物の化学構造を鍵として学際領域の発展を推進し支援可能な化合物表現法の開発を実施した。 天然物の化学構造をセマンティックウェブ技術の一つであるRDFを用いて表記する際に部分構造の線形表記法を用いることで、様々な研究領域で利用されている化合物を化学構造を鍵として連携することが可能となる。本手法は糖鎖構造についてはWURCSが利用可 能である。他の部分構造に関して、初年度に調査したタンパク質、脂質についての既存表記を参考に連携が比較的容易な線形表記法の開発を検討した。 さらに、化合物を部分構造のコンポーネントに分割しているため部分構造であるコンポーネント間の結合位置について調査した。その結果、糖タンパク質における糖鎖修飾部位については文献により様々であり、また特定されていない場合があるなど非常に複雑であった。脂質に関してはセラミドなどの比較的構造の単純な構造については結合部位は比較的容易であるが、脂質に複数のコンポーネントが結合する際など容易ではないことが明らかとなった。 また、糖脂質の脂質部分構造の線形表記法 の検討を実施し、脂質の研究分野でよく利用されている表記やIUPACの表記法をもとにセマンティックウェブ技術の活用を視野に入れた脂質表記法の 開発を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
糖鎖、タンパク質、脂質領域の化合物について化学構造を鍵とするセマンティックウェブ技術を活用した表現法を開発した。
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Strategy for Future Research Activity |
今回開発した表記法をさらに有効に活用するため、タンパク質、脂質部分構造の表記法について検討を実施する計画である。
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Causes of Carryover |
様々な分野毎の既存の表記法の整理に時間が必要であったため、調査および開発に割く時間が削減されたことにより、物品費や旅費を予定通り使用できなかった。翌年度はスケージュールの再調整を行い、より効率的な調査・研究開発が実施できるようにする予定である。
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