2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K00428
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
高橋 雅和 山口大学, 技術経営研究科, 准教授 (20621105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 和彦 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (50302378)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 不正検知 / 通信販売 / パターン解析 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国の通信販売の特徴である,商品受領後に後払いで代金を支払う方式に起因する貸倒引当金額の増加が,業界の成長とともに顕在化している.そこで,本研究では顧客と非対面で取引を行う通信販売業界における複雑・多様化する不正手口に対処するために,出荷時の不正検知を支援するロバストな知識生成を最終目標としている.新製品の販売動向をも加味した取引パターン生成技術により,受注時の与信精度向上をめざしている.通販企業の商品や顧客の管理システムの不備を突く悪質な発注を商品出荷までの短時間に発見することが必要とされている. H28年度は,新製品を含む不正購買パターンの生成や不正取引に対する事前知識の生成を研究管理点と設定した.既存販売商品に対する帰納法的推論に加えて,新製品に対する演繹的推論を行った.その結果,以下のとおりの論文をはじめとして国際会議で研究成果の発表を行うことができた. (1)M.Takahashi , H.Azuma, and K.Tsuda: A Study on the Efficient Estimation of the Payment Intention in the Mail Order Industry, Procedia Computer Science,Vol.96, pp.1122-1128, 2016 (2)M.Shibata, K.Inoue, and M.Takahashi: A Study on the Efficient R&D Theme Selection Method with Machine Learning, Proceedings of KMO2016, Article No. 16, 2016, ACM, New York, NY, USA 査読:2,国際会議:3
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は,通信販売業界における受注時の与信精度向上である.顧客との商品取引のパターン解析をもとにした受注時点での取引安全度のスコアリングのための知識生成である.H28年度は顧客情報について分析を行った.取引分析からの特徴抽出を行う際に管理システムの不備を突いた取引など多種多様な取引形態を発見した.特徴抽出をまとめるのに様々な学習器を用いて解析を行うことや,同じ学習器を用いて別分野のデータを用いて予測評価を行うなど,予定より時間を要した.しかし,論文2本,発表3回を行い成果をまとめることができた. よっておおむね順調に到達している.
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Strategy for Future Research Activity |
取引情報の解析を進めていくなかで,巧妙な取引を数多く発見することができた.その結果,研究成果として論文や発表としてまとめることができた.本研究の根幹であるリスク管理に関わるシステムや管理体制の不備を突く悪質な不正購入を阻止する為の新たな不正購入検知についての必要性は,実務において非常に必要性が高いことが本研究を通じてわかった.今後は,熟練不正購買顧客の行動パターン学習モデルの構築を管理点として設定し研究を行う.さらに実務家の意見を今年度以上ヒアリングする回数を増やし研究の参考とすることにしていく.
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