2017 Fiscal Year Research-status Report
家庭における日々の家事/活動をゲーミフィケーション化する研究
Project/Area Number |
16K00506
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
市村 哲 大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (30350507)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | ゲーミフィケーション / 幼児対象歯みがき支援 / スマートフォン / 機械学習 / ディープラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
家庭における日々の家事や行動にゲーミフィケーション要素を追加することで,少しでも楽しく家事や行動が行えるようにし,かつ,継続するためのモチベーションを向上させることが本研究の目的である.ゲーミフィケーションは,遊びや競争など, 人を楽しませて熱中させるゲーム要素や考え方を, ゲーム以外の分野で応用していこうという取り組みである.平成28年度および平成29年度においては,幼児対象歯磨き支援に取り組んだ.幼児期の歯磨きは,その後の虫歯のなりやすさ,歯並び,噛み合わせの良し悪しに大きく影響することが知られており,歯磨きの習慣づけを支援することが重要と考えた. 平成29年度の研究実施計画においては,平成28年度に開発したシステムの歯ブラシ動作検出性能を向上させるとともに,正しく歯磨きをしているかどうか診断する仕組みを構築し,その効果を評価することを目標と定めていた. 平成29年度においてはこの目標に沿って研究を実施し,これまでに,磁石を装着した歯ブラシと,スマートフォンに搭載されている地磁気センサを用いてシステムを構築し,地磁気センサが磁石に反応し値が変化した際に歯ブラシ動作があったと判断するように構成した.また地磁気センサの値の複雑な変動を分析するために機械学習(ディープラーニング)の技術を導入し,磨き箇所の特定が行えるようにした.これにより,ユーザから「子どもが歯全体をちゃんと磨いているかどうかわかる」,「磨き残し箇所がわかるのが良い」等の評価を得ることができた. 本研究成果は情報処理学会グループウェアとネットワークサービス研究会で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
幼児期の生活習慣の確立が難しいことが問題視されており,平成28年度および平成29年度の研究実施計画においては,幼児や子供に歯磨きの習慣をつけさせる試みを実践し,歯磨きを行っている幼児や子供のモチベーションがより向上するようなゲーミフィケーションを考案,開発,その効果を評価することを目標と定めていた. この目標に対し,スマートフォンのwebアプリケーションとPCのPythonプログラムとを連携させてシステムを開発した.評価実験の結果, 「回数が増えるのが面白く 磨いている実感が湧く」,「子どもが歯全体をちゃんと磨いているかどうかわかる」,「磨き残し箇所がわかるのが良い」等の評価を得ることができた. 上記のとおり,目標としていた歯ブラシ動作検出性能の向上を実現することができ,評価の結果良好な効果が得られた.本研究成果は情報処理学会グループウェアとネットワークサービス研究会で発表した. よって,おおむね計画通りに研究を実施できたと考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,平成29年度に開発したシステムの実用性を向上させるとともに,多様なユーザに対応できるように性能を向上させることを目的とする.歯ブラシ動作は人によって個人差があり,また,環境によってスマートフォンと磁石の距離や位置関係が違ってくるため,実際に使用するユーザや使用環境に併せて再学習を行う必要があると思われる.現状のシステムに再学習を柔軟に行える機能やユーザインタフェースの追加を行う. くわえて子供の友達や従妹など同士でお互いに歯磨きを行っている状況を伝えあうことができる機能を追加する.具体的には,友達や従妹と比較して競争心を煽る仕組みや,みんなとやっているという楽しみを与える仕組みを構築する.
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Causes of Carryover |
(理由) 購入を予定していた実験用タブレットPCの選定が間に合わず購入が先延ばしとなった。 (使用計画) 購入が先延ばしとなった実験用タブレットPCを次年度において購入する。
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Research Products
(1 results)