2018 Fiscal Year Annual Research Report
Do psychological benefits of urban greenspace increase with biodiversity? A landscape-scale assessment
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16K00631
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
曽我 昌史 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (80773415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 雄広 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 研究員 (80761064)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 都市生態学 / 生物多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、東京都練馬・杉並区の都市公園(27公園)を対象とした現地アンケート調査を実施し、都市公園を訪問することで得られる心理的便益が、どれほど公園内の生物多様性と関係するのかを明らかにした。
現地アンケート調査を通じて約600人の緑地訪問者を対象に、心理的便益を聞き取った。また、現地で自然環境調査を実施し、それぞれの調査対象公園の環境要因(樹冠率など)と木本植物の種数を調査した。さらに、GISでの分析を行い、各調査公園の面積や凹凸度などを算出した。解析では、これら三種類のデータを統合し、緑地訪問者が得る心理的便益が、どれほど景観・生態的要因ならびに訪問者の個人属性と関連するのかを評価した。
解析の結果、都市緑地を訪問することで得られる心理的便益は、様々な景観・生態的要因、個人属性の影響を受けることが分かった。例えば景観・生態的要因の観点では、面積が大きく木本の種数が高い公園ではより多くの心理的便益が得られることが分かった。また個人属性の観点では、女性や年齢が高い人、さらに自然への関心が高い訪問者がより多くの心理的便益を得ていることが分かった。本研究では樹木種数が高い緑地でより心理的便益の値も高くなることを示したが、この結果は、都市緑地において心理的便益の維持と生物多様性の保全が両立できることを示唆している。
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Research Products
(4 results)