2017 Fiscal Year Research-status Report
再生可能エネルギーミックス最適化と意思決定支援のための知能システム開発
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16K00651
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
松井 孝典 大阪大学, 工学研究科, 助教 (30423205)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 再生可能エネルギー / 多目的最適化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
再生可能エネルギーの普及拡大が求められる中，地域社会固有の多種多様な強み・弱み・機会・脅威に応じて，地域社会の未来像や自然との調和性を考慮しながら再生可能エネルギー導入の将来ビジョンやポートフォリオの設計支援環境が必要となっている．本研究では，これまで開発を進めてきた低炭素，資源循環、自然共生などの持続可能要件を満たしながら再生可能エネルギーミックスを導入するための最適化支援システム「REROUTES」を拡張し，①不確実性を緩和するための多目的ロバスト最適化、②将来シナリオを感覚的に把握するための想起支援、③将来の環境・社会システムの動態に応じた適応的REミックス支援という3つの機能を実装することで知能システム化し，再生可能エネルギーシステムを重層的に導入するための意思決定環境を構築することを目指している．
本年度は特に、最適化支援システム「REROUTES」のコア機能の拡張について、旧モデルのバイオマス利用オプションは，資源種が26種類，最終エネルギー形態が電力とコジェネレーションのみの40種類であった点を、未利用系・廃棄物系バイオマスの資源種26種類，燃料形態13種類，電気，コジェネレーション，熱，動力の最終エネルギー形態4種類を設定し，これらを経てエネルギー利用される実用可能な組合せ178種類のバイオマス利用オプションを設計した．
また、①不確実性を緩和するための多目的ロバスト最適化、②将来シナリオを感覚的に把握するための想起支援、③将来の環境・社会システムの動態に応じた適応的REミックス支援について、①熱FITを社会実装した際のWhatif演算機能、②進化計算を利用したパレートフロント可視化機能の実装、③将来シナリオ評価システムEXSSとのカップリングによるバックキャスティング機能の実装を試みた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基盤課題である最適化支援システム「REROUTES」のコア機能の拡張、個別課題である①不確実性を緩和するための多目的ロバスト最適化、②将来シナリオを感覚的に把握するための想起支援、③将来の環境・社会システムの動態に応じた適応的REミックス支援について、バイオマスエネルギーを重点化したREROUTESのコア数理モデルの拡張、①熱FITを社会実装した際のWhatif演算機能、②進化計算を利用したパレートフロント可視化機能の実装、③将来シナリオ評価CGEシステムであるEXSSとのカップリングによるバックキャスティング機能の実装というように、それぞれの課題について重要な開発課題に取り組めており、おおむね順調に進展しているといえる。
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| Strategy for Future Research Activity |
特に需給バランスの調整が重要なバイオマスエネルギーについて、林地残材による木質バイオマスエネルギーの需給動態を考えた場合，木造住宅率や地域熱需要は林業の施業管理を規定し、それが伴って山林での林地残材の量に影響を与えるという仮説が立てられる．通常のバイオマスエネルギーの需給動態モデルの構築過程では，こうした仮説に従い，木造住宅率や熱需要から用材需要量を推計し，必要用材供給量，歩留まり，木材中の炭素アロケーション等の変換プロセスを結合して、バイオマスエネルギー需給構造プロセスモデルを生成する。これによって、再生可能エネルギーミックス最適化システムと生態系サービス評価モデルの統合的評価が期待できる。
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| Causes of Carryover |
進化計算および深層学習用の計算資源規模の見積もりがH30年度になったため、翌年度分への繰り越しを実施した。また英文査読論文のオープンアクセス用費用の備蓄に使用する可能性もある。
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Research Products
(2 results)
