2017 Fiscal Year Research-status Report
世界遺産地域における自然と文化の統合とコミュニティの役割に関する研究
Project/Area Number |
16K00670
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉田 正人 筑波大学, 芸術系, 教授 (60383460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 乃生 筑波大学, 芸術系, 教授 (40375457)
佐伯 いく代 筑波大学, 芸術系, 准教授 (70706837)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 世界自然遺産 / 自然的価値と文化的価値 / 地域住民 / ユネスコエコパーク / ジオパーク / ラムサール湿地 |
Outline of Annual Research Achievements |
国内の世界自然遺産地域4箇所(屋久島、白神山地、知床、小笠原諸島)のうち、1993年に世界遺産に登録された白神山地、2005年に登録された知床に重点をおいて、行政関係者、自然保護団体、地域住民等への聞き取りを行った。白神山地については、平成29年6月16日~18日の3日間、昨年度実施できなかった秋田県側の八峰町において行政関係者、自然ガイド、地域住民等への聞き取り調査を行った。知床については、平成29年7月17日~8月18日の32日間、斜里町の行政関係者、自然ガイド等の聞き取り調査を行うとともに、羅臼町では行政関係者の他、観光協会、昆布漁師に重点をおいて聞き取り調査、参与観察を行った。 平成29年9月30日、10月23日筑波大学つくばキャンパスにおいて、岩井雪乃(早稲田大学)、鬼頭秀一(星搓大学)等の専門家を招いて、世界遺産地域をはじめとする保護地域とコミュニティの関係に関する研究会を開催した。11月24日筑波大学東京キャンパスにおいて、知床、白神山地、屋久島、奥日光、伊豆沼・内沼ラムサール湿地、綾・みなかみユネスコエコパーク、伊豆大島・筑波ジオパーク、牛久自然観察の森、東京港野鳥公園等において、保護地域とコミュニティとの間に立っている実務家を招聘し、地域に根ざした自然保護ワークショップを開催した。 研究結果は、論文として関連学会の学会誌への投稿を予定しており、また地域に根ざした自然保護ワークショップの結果は、冊子として印刷し、出席者をはじめとする関係者に配布した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内の世界自然遺産地域においては順調に聞き取り調査が実施された。また、国内の世界自然遺産地域をはじめとするさまざまな保護地域関係者を招き、保護地域とコミュニティとの関するワークショップが開催できたことから、本研究は、おおむね順調に進捗していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年7月に世界自然遺産に登録される予定である奄美・徳之島・沖縄北部・西表島における聞き取り調査を実施するとともに、知床等の既存の世界自然遺産においても補足的な調査を実施する。 2016-2018年の3年間の調査結果をもとに、世界遺産地域における自然的価値と文化的価値の統合、世界遺産地域におけるコミュニティの役割に関する研究結果を、関連学会において発表するとともに、論文として学会誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
(理由) 平成29年度に予定していた奄美・徳之島・沖縄北部・西表島の聞き取り調査が、平成30年度にずれ込んだため。 (使用計画) 平成30年度には、予定していた聞き取り調査を実施し、繰り越し額を使用する計画である。
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Research Products
(7 results)