2019 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of an information accumulate framework with diachronic objects
Project/Area Number |
16K00702
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 克明 埼玉工業大学, 人間社会学部, 准教授 (80376657)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 時系列文書処理 / デジタルストーリーテリング / テキストマイニング / 知能情報学 / 情報可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、複数の人間が、時間の経過に伴って、入れ替わり情報の蓄積を行う状態において、情報蓄積の焦点となる通時的な対象を設けることと、これにより情報が建設的に蓄積される枠組みを構築することを目的とする。2019年度は、2018年度に引き続き、時間の経過に沿って蓄積されるテキスト形式の情報を対象とし、通時的な対象を検出しつつ情報を蓄積するフレームワーク構築の研究を行った。なお、音声により情報を蓄積するシステムは、被験者が、システムとのリアルタイムな音声対話を求める傾向がみられたことから、最終年度である本年度は改良を行わず、構築済みのシステムの利用実験を行うにとどめた。 異なるタイミングで類似した言及がなされる通時的な対象の検出を行う研究では、検出を行うために用いる単語の分散表現の求め方を複数検討し、検出対象とする文書集合のみではなく、Wikipedia など外部の大量の文書を元に分散表現を求めた方が、通時的対象として理解しやすい対象を検出できることを確認した。 フレームワークの構築では、通時的対象を示しつつ、情報を蓄積するシステムの構築を進めた。本研究開始時には、通時的対象として、蓄積過程を示す方式と蓄積された情報を示す方式の両者を検討対象としたが、新たな情報を蓄積する際に既存の情報への理解度合いは下がるが短時間で把握が行えることから後者を中心とし、通時的対象の検出手法により検出した対象とその対象への言及を表示し、新たな情報の入力を行うシステムとした。 また、通時的対象の検出部分を独立させ、TwitterなどのSNSで応答する仕組みの構築も進めている。
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