2017 Fiscal Year Annual Research Report
ハプティクスのもたらす感情伝達や細かいニュアンス伝達「あうんの呼吸」実装の研究
Project/Area Number |
16K00705
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保 雅義 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (20379069)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 振動付加 / アシスタントシステム / 高齢者VS若者 / 感情伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、振動コミュニケーションが、感情の伝達や細かいニュアンス (あうんの呼吸)の実効性を検証するものであり3つの検証を行った。①Intelligent Personal Assistant Systemによる情報提示の際、情報に振動を付加することで、その情報の伝わり方変化を調査した。②多様な印象の振動パターンをあらかじつくり、コミュニケーション時にその振動を付加することで最初に感じた印象がうまく伝わるかの検証をした。③日常的な対話シーンにタスク型振動と非タスク型振動を付加し、印象がどのように伝わるか、また変化するかの検証をした。 結果ぱ、①振動の間隔は短いほどポジティブで、振動の長さを500msの時が最もポジィティブで、振動の長さを100ms 1000msとして検証した結果、100msのときがポジィティブとなり、振動の付加でプラスやマイナス感覚が助長されることが判明した。②依頼、督促、報告のケースの場合、依頼と報告に有意な差が現れたが催促には効果は見られなかった。また高齢者と若者の感じ方が異り、若者は、振動の強さが大きいと怒り・怖れの印象を持つ、高齢者は振動の強さが大きいと喜び・安らぎの印象を持つ。等が判明した。 ③タスク指向型の対話形式では,ポジティブな対話で「振動なし-振動ポジィティブ」間での印象に有意差があり、非タスク指向型では,ポジティブな対話で「振動なし-振動ポジティブ・ネガティブ」間で,ネガティブな対話で「振動なし-振動ネガティブ」間での印象差が見られた。これは,振動を付与することにより対話の印象が向上することを示す。また,振動が与える印象と対話の内容が合致する際に対話の印象が向上することを示す。
このことで、限定されたあるいは対象ユーザーにより若干の差異は生じても、当初の感情の伝達や細かいニュアンスのインタフェース(あうんの呼吸)の実効性はある程度確認できた。
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