2018 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical Research on Risk Management at Community-based Child-rearing Support Centers
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16K00801
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Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
梶 美保 皇學館大学, 教育学部, 准教授 (20515704)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 地域子育て拠点施設 / リスクマネジメント / 県全域質問紙調査 / ヒアリング調査 / 研修ニーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
三重県の地域子育て支援拠点施設(以下 拠点施設)全域の調査から地域別の実態、課題を明らかにすること、そして拠点施設のリスクマネジメントの在り方を検討した。 全域119か所拠点施設の現状を三重県DetaBoxより関連項目を抽出し地域の傾向を分析した。質問紙調査からは、一般の統計資料から把握することができない三重県における拠点施設の実態や地域別、設置主体(公営・民営)別、建物の形態(保育所併設型・独立型)別と属性との関連、事業の実施状況、保育リスクマネジメントの状況、課題を把握した。 さらに環境の実態と課題に対するヒアリング調査からは、(1)立地、駐車場の課題とともに、施設としての機能を果たすため施設の広さ・施設備品設備の課題があった。(2)リスクマネジメントの課題では、感染症対策では部屋の中に手洗い場がない、感染症発症時保育所幼稚園が休園となった時の対応、事故安全対策では、乳児と幼児の活動場所の確保と保護者の子どもの見守りの課題、防犯防災対策では、特に複合施設における不特定の人の出入り、2階の場合など避難通路の確保が困難など。(3)施設の課題への具体的な内容の把握。情報の入手やマニュアルの整備については不十分であり改善の余地がある。(4)個人情報の扱われ方について都市部と郡部では事業担当者の意識に差があった。(5)県単位の研修がなく、研修に対するニーズが高かった。 県の主導あるいは近隣自治体が連携した研修の在り方が望まれる。少子化傾向にある三重県では地域特性を踏まえ柔軟な拠点のあり方を検討し、複合施設の場合には拠点施設の機能を果たすことができるような環境と、安心安全に過ごすことのできるリスクマネジメントの視点から複合施設のデメリットを最小限に、メリットを最大限に生かすことのできるような施設環境(ハード面)・人的環境(ソフト面 研修体制)を整えていくことが必要だ。
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Research Products
(5 results)